『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の
中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ
[link:1299] 2013年02月02日(土) 00:04
「蟻と梨」のジャケットやブックレットの絵を描いてくださった豊永盛人さんが沖縄在住というご縁で、なんと、沖縄でライヴをさせていただけることになったのです。
とはいえ、沖縄は、これで知り合った豊永さんしか知っている人がいないので、頼る人もなく、とくに、ライヴをするなんて、お客さんは一体来てくれるのだろうか....という心配があり、どきどきしていると、このアルバムのデザインチームを率い、アートディレクションをしてくれた信陽堂の丹治さんが「よっしゃ、わいがなんとかしたる、行こうじゃないか、沖縄、ワッショイ(実際はこんな言葉使いではありません)。」と胸をドンと叩き、あれよあれよという間に沖縄行きのいろいろを整えてくださったのでした。
会場は、沖縄市にある一軒家のすてきなカフェ、roguii さん。
豊永盛人さんは、そこでライヴの日の前後に作品展を開き、ライヴの日には人形劇もしてくださることになりました。
roguiiさんや盛人さん、そして丹治さんたちや、みなさんのお友達やお知り合いの方々が宣伝や告知に協力してくださり、当日には、たくさんの方に来ていただきました。
いらしてくださったみなさま、ありがとうございました。
そして、右も左もわからない私と鳥羽修が突然東京から押しかけていき、あんなふうにライヴをさせてもらえたのは、とにかく、roguiiの山城さん、豊永盛人さん、それから信陽堂の丹治さんと美佳さんはじめ、いろんなところでご尽力くださったみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました。
roguiiで展示されていた盛人さんの作品、どれもすごくて、面白さ、作品が放つパワー、にじみ出るユーモア、本当に素晴らしかった。
中でも、20代の頃作った、とおっしゃっていた巨大な鉄のヒト(どうぶつ?)!あれは圧巻でした。
聞けば、男性5人でヒーヒー言いながら運んだそうです。
「いやぁ、若い頃って、やたらとおっきなモノが作りたくなるんだよね〜」と笑う盛人さん。
豪快すぎるぜ!最高です。
この展覧会の後は、「鉄工所を予約して」しばらく修理したり「あまりに置き場所に困るので、いっそ中を物入れにするとか、何か実用的なものにできないか」考えたりするそうです。
このあたりも豪快、痛快です。
そんな盛人さんのお店、「玩具ロードワークス」は那覇の中心街、国際通りの近くにあります。
近くには、牧志市場、「chahat」さんというこれまたとてもイカした素敵な雑貨のお店、そして、今回の旅で発見したすばらしい沖縄だけにあるファストフード店「jef」のサンライズ那覇店があります。
jefのぬーやるバーガーは、沖縄へ行ったらぜったい食べたい、手作り感あふれる沖縄のバーガー。おや、ポテトもさくさくで、なんだか美味しいぞ!という、あなどれないお店です。
お店であつあつを食べられるのが余計においしく感じるのかもしれません。
グルメがどうの、とかこだわりの、とかそんなことはどうでもいい、「jef、イイ。こういうのなんか好き」と思ってしまうすばらしき町のお店です。
遠かったけどどうしても行きたかった美ら海水族館も本当によかった。
「オキちゃん劇場」で現役でイルカショーをがんばっている、「オキちゃん」は38年もショーに出続けている大ベテランだそうで、それを聞いただけで涙が出そう。
体の大きなゴンちゃんが、芸人さながらの芸を披露する様子も、泣きそうでした(ショー自体は泣くような要素はぜんぜんないです)。
マナティもぼや〜っとしていて、時々両手で草をもっしゃもっしゃと食べていて(時々レタスとかも食べるようです)、これを見てもなんか涙腺がゆるみ、メインの展示館で、どんな水槽にも必ずナマコが捨てられたように配置されているのを見ても、なんだかナマコのけなげさに涙腺がゆるみ、もう、ものすごく楽しく、面白く、テンション上がりっぱなしなのと同時に、よくわからない涙がたくさん出そうでした。
ほかにも、たくさん心に残ったことがあります。
ひとつひとつ、たぶん、ずっと先まで何度も思い出しては笑ったり話したりすると思います。
この沖縄の旅にかかわってくださったみなさま、出会った方々、そして、一緒に旅をしてくださった丹治さん、美佳さん、横須賀さん、ほんとうにありがとうございました。