忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2013年01月22日(火)入谷なってるハウス

名古屋の友達から、
「ふいご」を観てきた。おもしろかった。中尾さんは最終新幹線に乗らなければいけない、とアンコールに出ないで帰ってしまったよ。」との知らせが来た。
「ふいご」というバンド、一度観てみたいと思っていたので、思い立って入谷のなってるハウスへ駆けつけた。
古池さん(Tb)、関島さん(Tub)、中尾さん(Sax)の三人組。

いろんな噂を聞いていたけれど、観てみて、とても腑に落ちる面白さでした。
最強にユルそうに見えて、すごい難しそうなことを眠そうな顔でやられてて感銘をうけました。
ずーっと、ぬるい出がらしのお茶をすすり続けているように見えて、その実、お茶を濁しているようなところは寸分もないのです。
すばらしき変てこバンドでした。

その古池さんに垣間見える「こっち行ったらおもしろくないからこっち行ったらどうか」「こっちへ行くと思うでしょう?いやいやそうは行かないんだよね」というような変則ぶり、あるいは、「いわゆる普通」というものを無視して、自分が「こうしたほうが面白かろう」と思うことを選び続けていったらこうなってしまった、というような曲の作りが、どうも自分の根底にもある、とある気質とも似ているなあ、わたしも友達もわりとそういう人多いなあ、と思っていたら、名古屋のご出身だとか。
それを聞いて妙に納得したといいますか、名古屋の人がそうだとは言いませんが、なんとなく、そういうところ、ふわーーっとある名古屋スピリッツだと思います。

そして古池さんを囲む関島さんや中尾さんをひっくるめて、いろいろな発見もあり、大変面白く拝見したのでした。

[link:1297] 2013年02月01日(金) 23:39


2013年01月20日(日)さるハゲロックフェスティバル

しりあがり寿さんの新春大イベント「さるハゲロックフェスティバル」に出演しました。
毎年、豪華な顔ぶれの方々が怒濤のごとく出演し、オールナイトでジャンルを越えた出し物が続くものすごいイベントです。
そんな大舞台にお誘いいただき、挑んだ「加藤千晶とガッタントンリズム」は鳥羽修(g)、高橋結子(dr)、河瀬英樹(b)、ブラウンノーズ1号(cho,toys)、ブラウンノーズ2号(cho,banjo)、多田葉子(sax)という布陣。
各バンド持ち時間20分、という短い時間でしたが、急発進、急ブレーキもありつつ、楽しい運転でした。
はじめて観ていただいたお客さんも、CDを呼び止めてお買い求めくださった方もいて、うれしい限りでした。
一緒に演奏してくれるガッタントンリズムのメンバーの頼もしさは、他に類をみません。
やっている時もひしひしとそう思うのですが、写真を観てなお、そう思います。

このライヴが行われた新宿ロフトは、私は出演するのは初めてだったのですが、サウンドチェックはセットチェンジを含む直前の15分のみ。
なにせたくさんのバンドやユニットが出るので、まともなサウンドチェックはなく、ほぼぶっつけ本番だったのですが、バランスもよくてとてもやりやすかった。
ロフトのスタッフの方とPAさんの連携も素晴らしくて、リクエストしておいた機材のことも完全に準備されていて、セットチェンジも夢のようにスムーズ。
当日になって変更になったこちらのお願いや途中のトラブルにもものすごい迅速さで対応していただき、感動の神業でした。
まさにプロフェッショナルの仕事を見せていただきました。
いやー、ほんとに気持ちがスカッとするような職人技、ブラボー!

こういう裏方の方々の仕事も神業ならば、表に立つ出演者の方々ももちろんすごいわけで。
壮大でもユルくても脱力でも、それぞれの潜在能力がものすごい高いひとばっかなので、ああいうすごい催しができるんだなあ、と完全に見物客の一人として感心しきりの夜でした。

久しぶりの方々にもたくさんお会いできたり、初めての方や、お名前はよく存じているけれど、お話しするのは初めてだったりの方々ともいろいろお会いできて楽しかったです。
久住さん、シャケさん、栗ケンさん、あがたさん、会田誠さん、マツさん、知久くん、石川さんはじめパスカルズのみなさん、それから梅津さん、メリィさん、マルタくん、川口さん、矢口さん、かわいしのぶさん、小峰さん、ノアルイズ・マーロンタイツの鈴木望くん、そして、しりあがり寿さん、天野さん、河井克夫さん、少年王者舘の夕沈さんや池田遼くん、それからおともだち、それと....
ほかにもすれ違った人や、お声かけようとしたけど叶わなかった方もいたけれど、ああ!たくさんの方に会えてうれしかった。
ご挨拶させていただいたみなさまありがとうございました。

出番前の準備や、打ち合わせや後片付けなどで、観たいものを泣く泣く見逃したりしたのだけど、どこもかしこもが一体であり、別世界であるような空間、桃源郷のような不思議な世界を見物できました。
個人的には久しぶりにパスカルズが観れたことがとてもうれしかったです。

夢のような、あの世のような、この世との堺目のような宴会。
目が覚めたらなんとなくやっぱり夢のようでした。
あの場でご一緒できたすべてのみなさま、ありがとうございました。

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[link:1296] 2013年01月23日(水) 23:37


2013年01月17日(木)新年初のわすれもの

デモ仕事帰り、日比谷線内にメロディオンとリコーダーを置き忘れ、一騒動。
あちこち駅の中をまわりまわって(私が)、無事手元に戻ってきました。
いや〜〜、よかった。
メロディオンももちろん大事だけど、とにかく、ライヴの時にメロディオンに装着する「オリジナル長ホース弾き語り用」が、その中にはいっていたので、ひやひやした。
そのホースはべつに特別なもんではなく、単なる園芸用のホースなんだけど、ホームセンターでサイズを吟味して買ったものなので、そうそう簡単にどこにでも売ってるものではないのです。
それがないと、ピアノから歌っててすぐにメロディオンに飛び移れないのです。
よかった。

それともうひとつ、リコーダーは、私のリアル小学生時代から愛用しているものなので、ケースというか袋に当時大流行した「テプラ」で「かとうちあき」と打ち出したやつを袋に縫い付けてある、というかなりのものなのだ。
問い合わせる窓口で、「中身の色や大きさ、詳細は...?」と聞かれてこと細かに説明するのが若干恥ずかしかった。
最初、鍵盤ハーモニカっていう楽器なんです、と言っていたのだけど、ケースに「suzuki MELODION」と書いてあるので、「スズキのメロディオン」と書いてあります、と言ったら、「メロディオンですね」と確認され、その後、各取り次ぎの窓口や事務局どこへいっても「メロディオンですね」「ああ、メロディオン」と、なぜかちゃんと駅員さんたちが呼んでくれていたのがなんかうれしかったようなくすぐったいような、でした。

そしてリコーダーには「かとうちあき」と貼ってあるので、すぐに「かとうちあき」さんですね、と受け取ることができた。
みなさまお手数をおかけしました。
ありがとう。

写真は、11月30日にプチだおんと名古屋でやった時、ゲストで参加してくれたコルネットの中野明美ちゃんが持っていたリコーダー。
彼女は中学時代からずっと同じ幼なじみですが、奇遇なことに彼女もまたリアル小学生時代からのリコーダーで、全くいっしょ。
彼女のカバーには刺繍が。

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[link:1295] 2013年01月21日(月) 23:49


2013年01月15日(火)雪とリッツとレーズンと

東京に大雪が降りました。
雪の降った日にはちょうど家にこもって作業の日だったので、雪に埋まることも、滑って転ぶことも、電柱にぶつかることも、目的地へ辿り着けないこともなく、無事に過ごすことができたのですが、街に出ている人はさぞ大変でしたことでしょう。

裏の駐車場にこんもりとつもった雪を見て、思わず駆け出したくなる衝動に駆られました(でも駆け出せませんでした)。

雪が積もったのを見ると、どうもわたしはリッツとレーズンを思い出します。
お菓子のリッツとレーズンです。

うちの母が学生時代スキー部だったこともあり、わたしも小さい頃、親に連れられ、毎年のように長野や新潟のスキー場へ行っていました。
今ではもう無いか、またはもっと設備が近代化していることと思うのですが、その頃は、まだスキー旅館には、地下に「乾燥室」と呼ばれる「ただ大きなだるまストーブを囲んで洗濯ロープが張られている部屋」がありました。
新潟の赤倉温泉という温泉街でしたが、わりとどこの旅館にもそういう部屋があったと思います。

地下室なので、窓はなく、ただ大きなだるまストーブのまわりにスキーで濡れたウエアや手袋、靴下などを吊るしておくのですが、一歩入ると、頬っぺたがワッと赤らむようなオレンジ色の部屋で、その部屋が子供にはまるで秘密基地のようで、なんとも魅力的に映ったものでした。
大人も子供も、みな頬を赤らめながらストーブにあたって、なんかおやつを食べたりしゃべったり。
ちょうどキャンプで焚き火を囲んでいつまでもだらだらまったりしているような感じでした。

そこの管理人に「北村のおじさん」という人がいて、毎年同じ旅館に泊まっていたわたしは、手づくりの藁靴をもらって、とてもお気に入りでした。

そんな毎年のスキー旅行、なぜかいつもおやつはリッツだったのです。
普段家にいる時にリッツを食べたことはそれほど記憶にないのですが、スキーに行った写真のわたしは、なぜか毎年、リッツの箱をかかえて食べている。
子供ですし、旅館ですから、リッツにわざわざ何かを塗るとか、乗せるとか、そういう洒落たこともなく、ただ箱からバスバスとリッツを食べている。
リッツといえば、シンプルなクラッカーで、どちらかといえば都会派(?)な大人が好むようなロングセラー商品、という印象で、その頃バリバリに子供だったわたしがとくにリッ大好きだった、というような記憶もなく、不思議な気持ちがします。
それともうひとつ、旅館に着いて部屋に入ると、まず、母が窓をガラッと開け、すぐ下の屋根につもった雪の中にレーズンの袋を埋めるのです。
そして夜も更けた頃、カキンカキンに凍ったレーズンをとりだし、テレビを見ながらかじるのです。
それも、スキーに行ったときだけ。
このレーズンもまた、ドライフルーツという、一枚洒落た(?)大人の味。
はっきり言って、子供のわたしはレーズンが嫌いでした。
給食でレーズンパンが出ると丸残しして持って帰ったものです。

そのレーズンが。
なぜかスキーに行った時に旅館の屋根の雪に埋めて凍らせて食べると、おいしい。

人というのは、不思議なものです。
こうして考えると、嫌いなもの、苦手なもの、というのはきっとないのしょう。
ぜんぶ、きっと自分の柵、自分のブレーキなのだと思います。

[link:1294] 2013年01月17日(木) 23:17


2013年01月13日(日)はじめての句会

今年になって、はじめて、句会というものに参加しました。
まったくのシロウトですが、親しくさせてもらっている人やそのお仲間の方たちの、わりと気さくな感じの会にお誘いいただいて、意味がわからないことはすぐに「意味がわかりません」「難しすぎる」と言うのも許してもらえるようなあたたかい雰囲気。
先生も素敵だし、会のみなさんも素敵。そして会の在り方自体がすごく魅力的。

すごく面白くて、これからも出来るかぎり参加させてもらいたいなあ!と思っています。

まだまだなにもよくわからないままにとにかく作って出した句。
先生にアドバイスもいただきました。
かなり雰囲気で作っていて、自分でも恥ずかしい。
今後進歩していけるのでしょうか。



[link:1293] 2013年01月15日(火) 23:44

2003年6月16日までの日記


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