忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2013年01月09日(水)湯豆腐注意

お正月気分でちょっと油断していたのか、喉をやけどしたのです。
湯豆腐が煮え込んだのです。
もういい年なのに、「豆腐は表面より中が熱い」っていうことは充分知っていたはずなのに、湯豆腐をナメていたようです。
ちょうど、前日に「揚げたてのししゃもの天ぷら」で上あごにダメージを受けていたので、湯豆腐を口に入れて噛んだ瞬間、思いのほか熱くて、「熱っ!痛っ!」となりまして、とっさに吐き出すわけにいかず、飲み込んでしまったのです。
思いのほか、というのは、「なんとなく、二、三回ほふほふ、とやったらいけそうな想定」より相当、でした。

で、喉が。

もう、それ以降、熱いもの、辛いもの、酸っぱいもの、固いもの、食べられない。
辛かったです。
ちょうど、歌録りもありまして、治んなかったらえらいことだと思い、緊張が走りましたが、3日ほど経ったらずいぶんよくなりました。
当人は痛いし辛いのですが、まわりからは完全に
「食い意地はってるからそうなるのだ」
「大人にもなって」
「湯豆腐の中が熱いことぐらいなんでわからないのだ」
「そこまでは面倒見切れない」
など、間抜け扱いでして、それもまた情けない。
いちいち反論しても、うっかり豆腐を飲み込んでやけどしたのは事実なので説得力もなく、てへへ、というしかないのです。
みなさまもくれぐれもご注意を。
湯豆腐は、思いのほか熱いです。時々、想定外の熱さで煮え込みます。

[link:1291] 2013年01月13日(日) 22:27


2013年01月10日(木)

スタジオにて作業後、エンジニア氏と雑談中、ひょんなことからミッフィーの話になり、ミッフィー談義から、話題はいつしかミッフィーにそっくりな、しかし、決してミッフィーのパチモンなどではなく、古くからベルギーっ子をとりこにしている「ムスティー」へ。
そこでエンジニア氏と、ミッフィーとムスティーの、このあまりにも似ているふたつのキャラクターの、根本的な違いについて、検証してみました。

ひとつは顔の角度。
ミッフィーは近年3Dのパペットアニメーションが登場してからはナナメの目線などの表現があるが、昔ながらの絵本などにある絵は、思い出す限り、顔は基本すべて平面でこちらを向いているか後ろを向いているのがほとんど。
体がどちらへ向いていても、顔は基本平面。

一方、ムスティーはもとからナナメや横や、普通の私たちと同じように自然な角度の顔が表現されている。

そしてもうひとつ、ムスティーには手や足に関節がある。
ミッフィーの手足、ムスティーの手足に注目すると一目瞭然です。
ムスティーは非常に人っぽい。

ミッフィーとムスティーは、顔はたしかにとても似ていますが、デザイン、という観点からみるとまったく違うなあ、ということがよくわかりました。

ミッフィーはもう、その存在、背景、一場面一場面が絵としてデザインされたもの、ムスティーは、あくまで「お話の場面を描いた」もの、という感じ。
顔のいろんな角度が普通に描かれてるのも、手足に関節があるのも、そういうところから来ていると思います。

ますますどちらも捨てがたい。

と、ここまで来たところで、さらに話は進み、いわゆる人気キャラクターというものの性質(?)についての勝手な分析もしてみました。

ミッフィー、スヌーピー、○ティーちゃんなど、世界を代表する各氏だけれど、おなじ、「みなから愛されている人気キャラクター」という一線に並んでいるように見えて、それぞれの背景はずいぶん違って見えるのです。

本当の所、というか、「本当」もへったくれもない妄想の見解なので、関係者の人も怒らないでほしい。

ミッフィーやスヌーピーが、なんとなく、あの世界に自分たちで立ち、成功しようが人気者になろうが、スタイルをそれほど変えず、楽しんで仕事している感じがするのにくらべ、○ティーちゃんは、とにかく生まれた時からたくさんのマネージャーや事務所やとりまきがおり、いろいろなしがらみの中で、あの位置に立たされている感じがする(あくまで妄想です)。
あれこれコスプレしたり、ダースベーダーやキッスなんかにもなったり、ああ、仕事がんばってるんだなあ、えらいなあ、よっぽど支えなければいけない何かがあるんだなあ、と思ってしまう。家に帰ったら絶対別の素顔があるのんだろうなあと思わせる感じ。

たぶんいろんなキャラクターを見ると、人は勝手に無意識にその背景を作ってると思うので、いろんなキャラクターについて改めてそれを話してみると面白い。

[link:1292] 2013年01月15日(火) 23:43


2013年01月13日(日)はじめての句会

今年になって、はじめて、句会というものに参加しました。
まったくのシロウトですが、親しくさせてもらっている人やそのお仲間の方たちの、わりと気さくな感じの会にお誘いいただいて、意味がわからないことはすぐに「意味がわかりません」「難しすぎる」と言うのも許してもらえるようなあたたかい雰囲気。
先生も素敵だし、会のみなさんも素敵。そして会の在り方自体がすごく魅力的。

すごく面白くて、これからも出来るかぎり参加させてもらいたいなあ!と思っています。

まだまだなにもよくわからないままにとにかく作って出した句。
先生にアドバイスもいただきました。
かなり雰囲気で作っていて、自分でも恥ずかしい。
今後進歩していけるのでしょうか。



[link:1293] 2013年01月15日(火) 23:44


2013年01月15日(火)雪とリッツとレーズンと

東京に大雪が降りました。
雪の降った日にはちょうど家にこもって作業の日だったので、雪に埋まることも、滑って転ぶことも、電柱にぶつかることも、目的地へ辿り着けないこともなく、無事に過ごすことができたのですが、街に出ている人はさぞ大変でしたことでしょう。

裏の駐車場にこんもりとつもった雪を見て、思わず駆け出したくなる衝動に駆られました(でも駆け出せませんでした)。

雪が積もったのを見ると、どうもわたしはリッツとレーズンを思い出します。
お菓子のリッツとレーズンです。

うちの母が学生時代スキー部だったこともあり、わたしも小さい頃、親に連れられ、毎年のように長野や新潟のスキー場へ行っていました。
今ではもう無いか、またはもっと設備が近代化していることと思うのですが、その頃は、まだスキー旅館には、地下に「乾燥室」と呼ばれる「ただ大きなだるまストーブを囲んで洗濯ロープが張られている部屋」がありました。
新潟の赤倉温泉という温泉街でしたが、わりとどこの旅館にもそういう部屋があったと思います。

地下室なので、窓はなく、ただ大きなだるまストーブのまわりにスキーで濡れたウエアや手袋、靴下などを吊るしておくのですが、一歩入ると、頬っぺたがワッと赤らむようなオレンジ色の部屋で、その部屋が子供にはまるで秘密基地のようで、なんとも魅力的に映ったものでした。
大人も子供も、みな頬を赤らめながらストーブにあたって、なんかおやつを食べたりしゃべったり。
ちょうどキャンプで焚き火を囲んでいつまでもだらだらまったりしているような感じでした。

そこの管理人に「北村のおじさん」という人がいて、毎年同じ旅館に泊まっていたわたしは、手づくりの藁靴をもらって、とてもお気に入りでした。

そんな毎年のスキー旅行、なぜかいつもおやつはリッツだったのです。
普段家にいる時にリッツを食べたことはそれほど記憶にないのですが、スキーに行った写真のわたしは、なぜか毎年、リッツの箱をかかえて食べている。
子供ですし、旅館ですから、リッツにわざわざ何かを塗るとか、乗せるとか、そういう洒落たこともなく、ただ箱からバスバスとリッツを食べている。
リッツといえば、シンプルなクラッカーで、どちらかといえば都会派(?)な大人が好むようなロングセラー商品、という印象で、その頃バリバリに子供だったわたしがとくにリッ大好きだった、というような記憶もなく、不思議な気持ちがします。
それともうひとつ、旅館に着いて部屋に入ると、まず、母が窓をガラッと開け、すぐ下の屋根につもった雪の中にレーズンの袋を埋めるのです。
そして夜も更けた頃、カキンカキンに凍ったレーズンをとりだし、テレビを見ながらかじるのです。
それも、スキーに行ったときだけ。
このレーズンもまた、ドライフルーツという、一枚洒落た(?)大人の味。
はっきり言って、子供のわたしはレーズンが嫌いでした。
給食でレーズンパンが出ると丸残しして持って帰ったものです。

そのレーズンが。
なぜかスキーに行った時に旅館の屋根の雪に埋めて凍らせて食べると、おいしい。

人というのは、不思議なものです。
こうして考えると、嫌いなもの、苦手なもの、というのはきっとないのしょう。
ぜんぶ、きっと自分の柵、自分のブレーキなのだと思います。

[link:1294] 2013年01月17日(木) 23:17


2013年01月17日(木)新年初のわすれもの

デモ仕事帰り、日比谷線内にメロディオンとリコーダーを置き忘れ、一騒動。
あちこち駅の中をまわりまわって(私が)、無事手元に戻ってきました。
いや〜〜、よかった。
メロディオンももちろん大事だけど、とにかく、ライヴの時にメロディオンに装着する「オリジナル長ホース弾き語り用」が、その中にはいっていたので、ひやひやした。
そのホースはべつに特別なもんではなく、単なる園芸用のホースなんだけど、ホームセンターでサイズを吟味して買ったものなので、そうそう簡単にどこにでも売ってるものではないのです。
それがないと、ピアノから歌っててすぐにメロディオンに飛び移れないのです。
よかった。

それともうひとつ、リコーダーは、私のリアル小学生時代から愛用しているものなので、ケースというか袋に当時大流行した「テプラ」で「かとうちあき」と打ち出したやつを袋に縫い付けてある、というかなりのものなのだ。
問い合わせる窓口で、「中身の色や大きさ、詳細は...?」と聞かれてこと細かに説明するのが若干恥ずかしかった。
最初、鍵盤ハーモニカっていう楽器なんです、と言っていたのだけど、ケースに「suzuki MELODION」と書いてあるので、「スズキのメロディオン」と書いてあります、と言ったら、「メロディオンですね」と確認され、その後、各取り次ぎの窓口や事務局どこへいっても「メロディオンですね」「ああ、メロディオン」と、なぜかちゃんと駅員さんたちが呼んでくれていたのがなんかうれしかったようなくすぐったいような、でした。

そしてリコーダーには「かとうちあき」と貼ってあるので、すぐに「かとうちあき」さんですね、と受け取ることができた。
みなさまお手数をおかけしました。
ありがとう。

写真は、11月30日にプチだおんと名古屋でやった時、ゲストで参加してくれたコルネットの中野明美ちゃんが持っていたリコーダー。
彼女は中学時代からずっと同じ幼なじみですが、奇遇なことに彼女もまたリアル小学生時代からのリコーダーで、全くいっしょ。
彼女のカバーには刺繍が。

1295.jpg 640×480 (original size)

[link:1295] 2013年01月21日(月) 23:49

2003年6月16日までの日記


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