忘れ物はないね?:2012-08-27

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2012年08月27日(月)『蟻と梨』日記 7 ◆多田さんの巻◆

リズム隊のみなさまを進めながら、上に乗っかっていく楽器もスタート、というわけで、録音には多田葉子さんも加わっていただきました。

多田さんにはクラリネット、バスクラリネット、サックス各種をお願いしました。
多田さんにご一緒していただくようになったのは、この1年ほど前でしょうか。
華奢な体でバスクラやサックスをブリブリ操り、やんちゃなフレーズを繰り出す様は観ていてそれは楽しいのです。
野原をかけまわる子供のような、ゴム鞠のような、また時には鉄工所の男衆のような、いやいや赤ちゃんをやさしく寝かしつけるように天井でまわるオルゴールのような、そんなクラリネットやサックス。
そして、何より、多田さんの演奏を聴くと、とにかく、演奏することが大好きで、ライヴという場が大好きなんだな、ということがすごくよく伝わってきます。

音を出すことが楽しい、ということを体現しているかのように見える多田さん。
今回は、少しご無理もお願いして、自由なところも、あまり自由でないところも合わせてお願いしましたので、ストレスのたまることもあったのでは....と申し訳なく思ったりもしています。
が、できてみればやっぱり紛れもなく多田さんの音!

今度はそんな多田さんと、ライヴで演奏するのがまた大きな楽しみのひとつでもあります。

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[link:1281] 2012年09月08日(土) 15:43


2012年08月27日(月)『蟻と梨』日記 6 ◆河瀬さんの巻◆

レコーディングをしていたのは6月までだけれど、今、この日記を書いているのは8月の27日。
道を歩いていると、ふいに蚊取線香の匂いがしたり、夏じゅう陽にどっさりあぶられて黒い盛りのこどもが飛び出して来たり、木や木でないところにもしがみついて蝉がジャージャー言っていたりするのを味わいながらこの手紙を書いています(違う)。

録音はそして河瀬さんの登場。
河瀬さんは前作のおせっかいカレンダーでウッドベースで参加していただいて以来、ライヴの時にも、いろんな仕事の録音でも一緒に演奏していただいています。
もともとご本人的にはウッドベースをそんなに気が進まないのを、半ば無理矢理お願いした具合でして、しかしながら、そのベースはほんとにすばらしい!
河瀬さんの繰り出すグルーヴには絶対的に信頼をおいています。
ハネ、間、置き所、とにかくきもちよくて、けっちゃんとの相性も抜群なのです。
時に書き譜、時に謎のライン、時に丸投げ、という勝手な私のアレンジに、きっと最初は腹も立ったことでしょうけれど、最近は諦めの境地に行ってしまったのか、愚痴も言わず、おつきあいしてくださっています。申し訳ない。
しかしながら、何度でも言うのです。
河瀬さんのベースはすばらしい。
今回はコントラバス、という表記にさせてもらいましたので、コントラバスです。

想像してみてください。
私が時々、いえ、いつもやりたがるややこしいインストの曲も、河瀬さんがキメてくれるからこそややこしくなく聴こえるのです。
河瀬さんがいなかったら、ものすごくわけわかんない曲に聴こえるにちがいないのです。



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[link:1280] 2012年09月08日(土) 15:39

2003年6月16日までの日記


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