『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の
中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ
[link:1270] 2012年01月08日(日) 15:35
[link:1271] 2012年03月11日(日) 17:32
[link:1272] 2012年03月24日(土) 02:26
[link:1273] 2012年05月06日(日) 16:08
[link:1274] 2012年06月08日(金) 21:16
k-diary script by Office K.
※このページの更新情報はlastmod.txtより取得できます。
元NRBQのドラマーTom Ardolinoの訃報が届きました。
時々体調が悪かったり、よくなったりしている、というのは聞いていましたが、まさか、こんなに突然のお別れが来るとは思ってもみなかった。
トムは、ほんとうに心から大大大好きなドラマーです。トムがタン!と叩いた途端、世界がまるごとグルーヴし、スウィングし、ローリングするあの感じ!世界のどこをさがしてもトムは他にはいない。
と同時に、大大大好きなお友達であり、そのやさしくてお茶目でテンテコな素晴らしい人柄を本当に尊敬していました。
何年か前に来日した時、吉祥寺でメンバーと一緒にごはんを食べようと歩いていた時、待ち合わせたホテルのロビーで、椅子に座って子供のように足をブーンブーンと振り回してみんなを笑わせていたトム。
道ばたの「Bar Rabbit」というお店のうさぎの看板を見て、「Oh~ Rabbit....」とうれしそうにつぶやいたトム。
いつも目がきらきらしていて、恥ずかしそうに笑うのに、ドラムを叩き出すとどんだけかっこいいんだよー?!と思わず笑っちゃうぐらいなトム。
日本のポップス、インディーズにものすごく造詣が深く、一緒にディスクユニオンに行っては探してるCDを一緒に探したっけ。
えーー?
トムーーーー?!
もう会えないなんて信じられない。
訃報を知ったのは外で、家に帰るまでは、信じられないのと実感がわかないのとで、キョトーンとしていたのだけれど、家に帰って写真を見た途端、発作的に号泣してしまって、自分でびっくりした。
だから、これを書きはじめたのは1月7日だったんだけど、なんだか気持ちをだらだら羅列するばっかりで、支離滅裂になっているかもしれません。
でも思い出しちゃったりすればするほどどんどん泣けてくるので、その号泣以後、写真も見れず、曲も聴けず、映像も見れず、TwitterやFacebookを見る気持ちにもなれず、ましてや自分のやりかけの作業もできず、日記も書きかけたけど途中のまま、しばらくケイタイの「同じ図柄を3つそろえて消す」パズルゲームをやっていました。
しかしとにかく、それでもトムは天国へ行ってしまったわけで、もっと手紙や電話をすればよかった、とか、もっと会いたかった、とか、そういう後悔はあるけれど、もう祈るしかないし、他にももっともっとかなしく、さみしい思いをしている人もいるのだから、ちゃんと私も私なりに精一杯の祈りをトムに捧げなければ、と思い直し、これを書いています。
トムに心からありがとうってことと、これからもずっとトムは世界一大好きなドラマーだってことと、わたしたちずっとずっとトムのこと愛してるってことをトムに伝えたかった。今、それを祈りに代えるってのも残されたこちら側の勝手な気休めなのかもだけど、でももうそれしかできない。
どうか、どうか、安らかな旅立ちを。
苦しみから解放されて、スティーヴもいる天国でたくさん大好きなレコードを楽しんでください。
トム!