『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の
中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ
[link:1203] 2010年01月21日(木) 01:33
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[link:1200] 2010年01月07日(木) 00:47
[link:1199] 2010年01月05日(火) 17:49
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まったくシロウトの、個人的な好き嫌いによる見解であるけれども、どんなにユルくてかわいいキャラクターでも、服にロゴが入ってたり、首輪やリボンに名前の文字が入ってたりするぬいぐるみには何も心が動かないのに、たいしてかわいくなくても、もっさりと素っ裸で余分な飾りもロゴも文字もなにもないぬいぐるみを見るとなぜか心が動いてしまう。
ぬいぐるみばかりではない。偏った好みであるけれど、私は洋服とかバッグとかその他いろんなものについている『ロゴ』とか書いてある文字があまり好きではない。つまり、ちゃんと「そのロゴが」「そこに」あるということが綿密に計算され、フォントも含めてそれがデザインである場合ならばそうとも限らないし、「マーク」だったら好きなものもたくさんあるけれども、基本的にその本体にロゴや文字が書いてないものが好きなのだ。
洋服もバッグもキッチン用品も靴も便せんも封筒もタオルもぬいぐるみも、ああ、このロゴが入ってなければすごく好きなのに、と思うこともしばしばである。コピーライトとか著作権とかいろいろな事情はあるんだろうけれど、あくまで一人の消費者のデザインの好みのことを話してるのでそれはこの際考えないことにする。
で、先述のぬいぐるみである。
大人になった今、ぬいぐるみというものを買う機会はめったにないのだけど、子供の頃から、たまに衝動的な出会いをして買ってしまうぬいぐるみは、とにかく、ロゴとか文字とかがどこにもかいてなくて、花とか星とかリボンとかキラキラとかいった飾りのついていない『素っ裸に近い』、それでいて、『手触りがアナログっぽいもの』がほとんどで、母によると、たまたま洋服を着ているぬいぐるみだと、その洋服すら脱がせてしまって素っ裸にして持っていたらしい。
私の中の何がそうさせているのかよくわからないけれど、とにかく、そう言われてみれば、大きくなってからも、プレゼントされたもの、自分で衝動買いしたものに限らず、ぬいぐるみとかマスコットとかいうものは、とにかくはがせるロゴははがし、タグというタグを取っているのであった。
そうしてわりと大人になってからたどりついた一つの結論がある。
それは、私が「あ、このぬいぐるみはかわいいなあ!」と思うと、なぜか「SEKIGUCHI」という会社のぬいぐるみであることが多く、実際に持っているのもほとんどが「SEKIGUCHI」のである、ということであった。
といっても、商品は色々あるし、現在のラインナップについてはよくわからないのだけれど、「SEKIGUCHI」のぬいぐるみは、質感やデザインがシンプルで、まさに「本体そのもの」というデザインが多く、例えばミッフィーの服に「miffy」と書いてあったり、リボンや首輪に文字が書いてあったり、キラキラやヒラヒラやハートや星の飾りがついていたりしない(ことが多い)。
つまり「SEKIGUCHI」はとっても私の好みを知っている(いや、一方的な意見だけど)らしい。
で、先日実家に帰って驚いた。
実家には、私が2歳だか3歳だかの頃、おもちゃ売り場へ買い物につれていってもらい、初めて『どうしてもこれを買ってほしい』と大粒の涙をこぼして抱きしめ続け買ってもらった『チャムちゃん』という(ものすごい黒くなってるけど)ピンクの羊のぬいぐるみがタンスにしまってあるのだが、それがなんと『SEKIGUCHI』のものだったことが判明した。
まさに三つ子の魂百までである。あの頃から私は『SEKIGUCHI』だったのだ。
ここまできたら断言してもいい。
きっと私には『SEKIGUCHI』のぬいぐるみを見分けることができるセンサーがついているのだ。『利きSEKIGUCHI』をやったら勝つ自信がある。今度おもちゃ屋さんへ行ったらぜひやってみたい。というか、『SEKIGUCHI』へいつか見学に行ってみたい。