忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

HOME

2009年12月12日(土)

なんだかバタバタと日にちが過ぎる。
昨日は、とある録音の本番で、クラリネットを録音することになり、小森慶子さんに来ていただく。
小森さんは、秋に久住さんのライヴで、チラッとチッチで飛び入りさせていただいた時にゲストで出てらして、そこでご一緒させていただいた。
かわいらしいお人柄、しかしひとたびステージに立つと、そこから炸裂する閃光のようなプレイがとっても印象的でした。
今回お願いしたものは、またその閃光のような一面とはちがうあったかな日向で転がるボールのような感じのもの(どんなんや?)だったのだけど、最初の音が出た途端、みなその音色にうっとり。
見事に日向のボールな感じを表現してくださいました。
おかげさまでよいものができました。

そして今日は、栗原さんスタジオへ。
スタジオ完成の噂を聞いていたのですが、今までおじゃまする機会がなく、ついに今日おじゃますることができた。
ふぁーお!なんとすてきな。お家にこんなスタジオがあるなんて夢のようですー。
アコガレますー。
作業の後、ご迷惑も省みずぐるぐると邸内を見学し、おやつまでいただき岐路につきました。

さて、そして帰りに、ちょいと必要に迫られたものを購入するために、丸の内にあるとあるお店を目指した。
が、丸の内、おんなじようなビルが多すぎる!よく行く新丸ビルしか知らなかったんだけど、名前も似てるし群れで建ってるし、方角がわかんなくなるし、入ったら入ったで、おんなじビルのフロアにこっちからは行けず、一旦出て、向こうから入る、とかここはこのお店専用の出入り口、とか、ややこしい!そしてフロアマップが不親切すぎ!一体どこなんじゃーい!
あと、よけいなお世話だと思うけど、ライトアップしすぎ!
やっとの思いでたどり着いたらもう閉店.....。きー!っていうか、うわーん!

というわけで、結局用事は済まず、腹ぺこだったこともあって、たいそうもじゃもじゃしながら、雑貨店に立ち寄った。そしたらクリスマスツリーの前で小さい男の子がBGMのジングルベルの歌(英語)に合わせて小さく踊っており、サビ(Jingle bells, jingle bells,〜〜)の前のとこだけ一生懸命『ヘイ!』と間の手を入れてて、それが妙になんかよかった。
なので、そうかー、もじゃもじゃするのやめよ、と思ってぽくぽく帰ったのでした。

それにしても丸の内ビル群は......



[link:1191] 2009年12月15日(火) 16:33


2009年12月15日(火)

ずっと書こう書こうと思ってたんだった!
早川しずちゃんの新刊『いつも通りの日々』が出ました。
ついに、初めて、お話も絵も全部しずちゃん作、というとってもスバラシイ作品です。
新しい絵にまじって、十数年前に見たことがある絵とか、断片的に知ってる絵とかもちゃんとお話の一部として出て来て、あの、どこだかわかんないけど、すごく行きたかった町や家にちゃんと連れてってくれる。すごくうれしい本です。

それの原画展が、今神楽坂のちいさなお店日本茶 茜や で開催されてるそうです。
もっと早く書くべきだったんだけど、私もまだ行けてなくて、でも、ぜったい行くつもり。
19日まで。

だいぶ前にしずちゃんと電話で話したんだけど、あんまり宣伝してなくて、まわりの人にも言ってない、って言ってたので、まだ行ってない人、やってるの知らなかった人、ぜひ観に行きましょう。

[link:1192] 2009年12月19日(土) 02:18


2009年12月18日(金)

ここ2〜3日、寒いっ!
この時期、デニムにブーツでなくバレエシューズを履く時、どうすればいいのか。暖かいシーズンは素足かすっごいちいさいフットカバーですんでたのが、もっさりソックスを履くのはいやだし、かといって、生足部分が多いのは寒すぎる。が、デニムの下にタイツやストッキングを履くのもいや。
悩むなあ(どうでもいいけど)。

早川司寿乃原画展を見に神楽坂へ。
神楽坂の路地裏の、帽子屋さんや、ちいさい飲み屋さんやビストロ、公園なんかを通って、たどりついた「日本茶 茜や」さん。
すごいいいところです。店主の柳本あかねさんは装丁などのお仕事をされてて、今回のしずちゃんの本の装丁をされてる。こういう人がこういうお店に暮らしながらしずちゃんとつながって、しずちゃんの絵がこういう場所にひっそり飾られている、というのがものすごーくつじつまがあい、心地よく、うれしくなる。またお茶をいただきにおじゃましたい。
そして、飾られていたしずちゃんの原画。どれもこれもすばらしい。
もうむかーしむかーし、名古屋にいた頃はよくしずちゃんのお家に遊びに行っていたから、描きかけでデスクにのっかっている原画とかも見たことあるけど、こうして改めてみると何だ!この線は!とびっくりして感動する。あの線はほんとうに何事か。しずちゃんの、あのどこにでもありそうでどこにもない景色や町のすべては、紛れもなくこの線によって生まれているのだ。一つ一つがびっくりするほど正確に精密に描かれているのに、不思議とものすごくのんきな感じで存在していて、なんだかあり得ないぐらい非日常のような感じもする。こんなに日常なのに、こんなに日常ではない感じがする景色ってなんだろうか。こんな景色を描けるしずちゃんはほんとうにすごい人です(←アホみたいな感想でごめんなさい)。
しずちゃんの原画を見た事ない人はぜったい一度見たほうがいいです。明けて本日19日までですが....。


で、夜は日頃お世話になっている方々の忘年会にお招きいただいて、代官山で楽しいごちそうの会。すっかりごちそうになり感激。どうもありがとうございました。
代官山も、神楽坂も、ふるーい普通のお家とオッサレーな隠れ家的ショップが混在している路地裏が醍醐味。
ひっきりなしに犬が吠えてたりするのも面白い。忘年会では、仕事中にはなかなかおしゃべりできないような方たちともいろいろお話しできて、なんか素顔をのぞけたり、反対に自分も日頃はわりとひた隠しにしているような姿が意外とバレてる、ってことがわかったりして、面白い。
お話ししてるうちに、やっぱり偶然つながってたり、いろんなご縁が生まれるのも楽しい。いろんな人と船に乗り合わせながら進んで行けるって、つくづくうれしいです。船は行く行く、です。


[link:1193] 2009年12月20日(日) 15:06


2009年12月20日(日)

昨日はスズナリで流山児★事務所の公演『田園に死す』を観た。
あまりにも有名な寺山修司作品を天野天街の脚本・構成・演出で、ということで、どういうことになってるのか楽しみにしていた。
果たして、予想はしてたけど、もう、完全に天野作品だった。でもちゃんと寺山修司のエスプリっていうのか(フランス語でなく、難しくなくこの感じを表現する言葉はないかしら)そういうのはずっとその天野時空に横たわってて、それでいて体感は完全に天野さんの作品、というのがすばらしかった。
まだ公演中なので、具体的に書くのはやめますが、観てるうち、途中から「その感覚」が実際に舞台に表現されている、それを観ている自分、という「感じ」がこわくなってきて、気持ち悪くなった(←ホメ言葉です)。最後のほう鳥肌がたってしかたがなかったし。平太郎化物日記の時にも特にひしひしと感じたことではあるけど、これは芝居っていうか、やっぱり体感型アトラクション(なんだろう?この薄っぺらな言い方しか思いつかない自分が情けないが)なんだな、って改めて認識した。脚本が、とか、役者さんが、とか、演技が、とか、構成が、美術が、とか、いい芝居、とかそういうことではなくて(いえ実際にはそれらの集合なんだけど)。天野さんが少年王者舘で、昔からやろうとしていることはそもそもそういうことだと思うんだけど、それが回を重ねるごとにすごいことになってると思う。
二足歩行になるまで長くかかったロボットの開発が、二足歩行が可能になったと思ったら次々いろんなことがどんどん可能になってスゴイとこまできてる、みたいな。
って、思いつつ、でも現実にはこれは芝居だから、そこがすごい。
って、なんのことかぜんぜんわかんない感想になっちゃいましたが、ともかくスゴイとこ行ってます。
寺山修司かあ....って人も、寺山修司とか知らない、という人も(これを観ても寺山修司の検証や勉強にはまったくなりませんが)ぜひ観てみてください。23日まで。

[link:1194] 2009年12月24日(木) 01:56


2009年12月24日(木)

いろいろなところで宴会やパーティーがあったりする季節。
あちらこちらでおいしいごちそうをいただく機会も多いのですが、それが立食バイキング形式だった場合、中にはちょっと謎の料理があって、話題を呼ぶことが。
〆サバの隣に、クレープ?でもこのソースはどう見ても酢みそ...?と思ったらサーモンがクレープに巻かれたものでソースが甘い、というものであったり、そのお隣の、完全に全員がストロベリームースだと思っていたものはまったくスイーツではない「何か」だったり、面白いです。

そんな中、実家の母がダンボールにいろいろを詰め込んだ宅急便を送ってくれました。
空けてみると、北海道名物『ROYCE'』の箱が!狂喜乱舞して箱を空けると中からお漬け物が出てくる。がーーーーん。
そして、隣に六花亭のストロベリーチョコレートの箱があって、これも喜んで冷蔵庫にしまい、さて食べようとパカッと空けると中には天津甘栗がぎっしり。
おかーーーーさーーーーん。
お漬け物も天津甘栗も大好きだからすごくうれしいけど、なんでー。

なぜ「おかあさん」という人はこれほどまでに箱の再利用をするのでしょう。
かれこれ10年前ぐらい前の初夏、母から送られてきた荷物に唐突に6Pチーズ(あの丸いケースのね)が一箱入っており、『もうおかあさん、この時期にチーズなんて常温の荷物に入れたらヤバイでしょー!』とつぶやきつつ、すぐさま冷蔵庫へしまい、数日して、食べようと、あの丸い箱をあけたら中身が蚊取り線香(母的には少量パックのつもり)だったことがある。
母からの荷物はうれしいが、若干注意が必要。
でもおかあさん、ありがとう。


[link:1195] 2009年12月27日(日) 01:06

2003年6月16日までの日記


Copyright©2001-2003 Chiaki Kato, All rights reserved.
Contact Us
Do you know DonutFilms?

k-diary script by Office K.

※このページの更新情報はlastmod.txtより取得できます。