忘れ物はないね?:2007-11-20

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2007年11月20日(火)

久しぶりにどろグラオールスターズのみなさんとそろってリハでした。みなさんとは、栗コーダーカルテットから関島岳郎(テューバ、リコーダー他)、川口義之(サックス、リコーダー他)、マリンバの浅田実可、ドラパーカッションに高橋結子さん、ウッドベースに河瀬英樹、ギターの鳥羽修(以上敬称略)
という、おなじみのみなさんです。
このメンバーそろって音を出すのはかれこれ11ヶ月ぶりです。その間にできた新曲やカバーなどは、この人はやったことあるけどこの人は初めて、とか、この人とこの人が一緒に入ることによってアレンジがあちこち変わったりするので、一曲について、それぞれのパートの人にちがう譜面が複数存在しています。で、リハの始めはまずその整理と新たなアレンジの追加から。本とはその作業はリハがはじまる前に私の中でちゃんと終わってるはずなんですが、いざ音が出てみるとあちこちで謎が出現。そしてその謎を解決していくのです。私のアレンジでその音が実際のその楽器では強すぎたり合わなかったりということもあるので随時どんどん変更したりして。こうしてみる、ああしてみる、それはやめてみる、というのを繰り返して「それだ」となっていくわけですが、それがなんかやっぱり快感です。大変なんだけど楽しい。それぞれの人の音がそれぞれにちゃんと存在してガッツリ組み合った時に出る「出た、どろグラ楽団じゃー!」というヨロコビを一人噛み締めております。私は別としても、メンバー一人一人はスゴ腕なのに、7人寄るとなんかクスッと笑える感じのへんてこな空気が漂う、これもどろグラオールスターズ。久しぶりにこのメンバーで演奏できるので本番がものすごく楽しみです。
ライヴというのはある種の非日常空間で、日常を忘れさせる、とか、夢を与えるとか、そういう在り方ももちろんあると思いますけども、私は、自分も含めてその場に居た人々の日常がもっと楽しくなるようなライヴがしたいなあと思っています。自分勝手だけれども、まず私がそうでありたい。だからもし私のライヴに来て、おんなじ日常がなんだか今まで以上にいとおしく思えてそれぞれのお家へ帰ってくださったらそんなうれしいことはないな、と思っています。

などと言葉で言っていてもキリがありませんし、ほんとに思っていることは書いても描いてもかききれないので、そんなことを考えながら23日も演奏しています。

[link:932] 2007年11月22日(木) 02:36

2003年6月16日までの日記


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