『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の
中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ
[link:892] 2007年08月24日(金) 13:56
小金井の「江戸東京たてもの園」へ向かう。アッチー!セミ鳴きすぎー!汗出すぎー!この時期、外の展示物まわりはキツい。が、キツいだけのことはある面白さだった。何年か前にも来たのだが、何度来ても面白い。しかし、展示の家の中へ入るにはいちいち靴を脱ぐというのを忘れて、足にぐるぐる紐を巻くサンダルで出かけてしまう。着脱がめんどくさいにも程があるし、汗は流れるし、病気になってしまいそうだった。唯一のお休み処で、ちょっと甘味でお茶しようと、あてずっぽうに食券を買ってしまった和菓子はよりにもよってそれだけが、10個入りのお土産用、一袋まるごと来る。灼熱の中を持ち歩くかと思うと中途半端に封を切る気力がなくなり素直にお土産に。アイスコーヒーだけ飲む。
その際、友達と探偵ナイトスクープの話が出て、「林繁和先生が母乳で作ったのはなんだっけ?アイスクリームだったっけ?」「料理した靴はフェラガモだったっけ?」と言い合っていたら、その後の順路でさきほどのお休み処の大きなテーブルでご同席した女性二人連れを再び一緒になり、突然「母乳で作ったのはプリンです。さっきお話しされてた時によっぽど言おうかと思ってたんです。」と教えられる。さすが関西人。ありがとう!とスッキリする。
その後、神保町の「art-bookshop abc-gallery」で2時間。
ヴィンテージの手芸の本や洋書、絵本がこれでもか!というぐらいあって、セールもやってて、ここでもまた病気になりそうになる。発狂しそうな自分をおさえて、一冊に絞り込み買う。
そして今日の最後のお楽しみ、水道橋の「アンチヘブリンガン」へ。ここは食堂カフェのような所だけど、時々ライヴに来てくださるNさんや以前小冊子で「おせっかいカレンダーのことを紹介してくださった南陀楼綾繁さんのブログで知って、ずっと行きたいと思っていたのだ。思ったとおりすっごく素敵ないいお店。オーナーご夫婦もすごく気さくで素敵な方たちだし、お料理もどれもとてもおいしかった。ズッキーニのオムレツ、夏野菜のクスクス、エビのガーリックオイルグリル(という名前じゃなかったかもしれない)、生トマトとバジルのスパゲッティ。迷った末にお腹いっぱいで食べられなかったニョッキを今度は絶対食べよう。
ああ、楽しい一日だった。
しかし、それにしても汗をかいた。たてもの園で、プールもないのにすっかりシャワーを浴びたようにすっぴんになり、こんなことならメイクもしてこなくてもよかったし、家から水着でも着てくればよかったと思う。
残暑きびしき折、みなさまもどうぞご自愛くださいー。