忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2006年07月17日(月)

16日はPちゃんと荒川都電沿線の商店街に再チャレンジでした。
というのも前回、二人で都電沿線の商店街あたりをぶらぶらしようと出かけた折には、一番始めに行った切手博物館で約3時間ほど切手ハンティングに費やしてしまい、商店街にはひとつも行けなかった(っていうか行ったけど全部閉まってた)。おまけにめちゃくちゃ寒くて風の強い日でコンタクトにゴミが入るので一歩も歩けなくなり、都電のフリーパスを買ったにもかかわらずさっさとタクシーに乗ってしまった。そしてダテ眼鏡を買うために、『もうどこでもよいからどっかの駅前』を目指し、やっとの思いでメガネ屋さんを見つけて眼鏡を買った頃にはすっかり日も暮れ、寒風吹きすさび、結局どーでもいい居酒屋の2階に逃げ込んで終わった。これがいわゆる『切手博物館の悲劇』なのだが、その前にも『尾道の悲劇』というのがあり、尾道に下り立った途端、駅前商店街の古本屋、玩具屋、陶器屋でひっかかり、民宿に着く前に大量の時間とお金を使ってしまい、地元のおいしいものを食べようと民宿の夕食までキャンセルしていたのに結局『ほか弁』を食べたという記録がある。尾道まで行っといてほか弁とラーメンしか食べなかった私たち。そして滞在中に仕事が入って、民宿(ほんとにただの人の家)へ絵コンテをFAXしてもらい、最終日は別行動で私は宿で曲を考え、Pちゃんは意味なく駅前の床屋へ髪を切りに行くという、『なにも尾道まで行かなくてもよかったかも』ということしかやっていない結末で旅を終えた私たちである。
というような悲しい実績があるため、今回はとりあえず切手博物館には決して行かないことにして、都電沿線の商店街のみをターゲットにして出かけました。まず『梶原』。プラットフォームから直に階段で降りるようになってる古本屋を発見してとりあえずザッと見る。と、見つけちゃったよ、掘り出しちゃったよ、洋書のハードカバー4冊組。え、これ、ここで買うんですか?持って歩くんですか、私?しかし1冊300円、代官山で買ったら1冊1000円は絶対する。汚な。うわ手まっくろ。でも買わないとなー。もう出会えんな、これは。. . . .というわけで自問自答を繰り返し結局買うことに。おじさんに商店街をまわってまた寄るので取り置きをお願いして、とりあえず『梶原銀座商店街』へ。げ、また店閉まってる。日曜日は商店街休み?猫ばかりが歩いている。このパターンはもしやまた悲劇のシリーズかと不吉な思いが頭をよぎったが、まあでも本掘り出したし、いいよいいよ。キテるよ、今回は!と本屋に戻ると、おじさんがもう一冊シリーズの同じ本を紙袋に放り込みながら『コレも持ってって。全部で500円でいいから』。って、え?1冊100円?ウレシイー!しかし重いー!しかも増えた1冊超汚ないー!うーんありがたいが困った重さだ。だけど、おじさんによくお礼を言って、速攻近くのファミマから家に送る。ああ、尾道でもいきなり古本大量に家に送ったなー。。。。。
でもまあとりあえず再び荷物がなくなり、次の商店街『熊ノ前』へ。
洋品店が多い。けど、やっぱり日曜休みが多く微妙にシーンとしてる。しかしそのシーンとした中に万国旗がはためき、サンバが大音量でかかってるのでよけい寂しい。ま、あいいや。と、とにかくいきなり純喫茶で休憩する。コーヒーフロートまずい。気を取り直し、洋品店でブラウスに変柄を3種発見。一つは家具。一つは青虫と蝶々とLOVE(文字)の混合。もう一つは写実的な折り紙。特に民芸調が意図されているわけでもなく、ただリアルな折り紙の鶴とか風船とか。
次、手芸品店にてニセ101匹わんちゃんの立体ボタンを発掘。小さい型抜きに手描きで斑点や顔が描いてあり、ブサイクにもほどがある。こういう意図されていない『ブサイクもの』は腹の立った時に出して見ると力が抜けるので、見つけたらぜひ買っておきたいものだ。
と満足したことは満足したのだけど、今日のような日になぜフリーパスを買わなかったか、と最後になって気がつく私たちであった。そして商店街には行けたけど、店4軒しか入ってないね?
. . . . . . .というようなささやかな盛り上がりと盛り下がりを経て、終点の三ノ輪橋まで行き、そこから南千住方面へ歩き、途中でうなぎで有名な『尾花』に入ろうとしたら早々に売り切れで閉店していた。中庭にはなんとか間に合ったお客さんたちの列が。そっかーこの人たちは食べれるんだー。とても残念だけど仕方がない。でもすっかりうなぎの気分になっていたので電車で上野へ行き、交番で『おいしいうなぎ屋さんをご存じないですか?』と聞くと、太ったお巡りさんがはりきって『伊豆栄』というお店を教えてくれ、敬礼で見送ってくれた。
そしてめでたく『伊豆栄』に入ったのがおよそ6時半。注文をすませ、ビールとお茶を飲みつつまたひとしきりしゃべってフと気がついたら8時17分。まだお重は来ない。私たちの前のお茶もビールも空になり、そこでやっと遅すぎることに気がついた。よく見ると回りのテーブルの顔ぶれも変わっている。注文をとってくれたおばさんに聞いてみると、なんと私たちの注文は通っていなかった。あり得ん。しかししゃべっていて気がつかなかった私たちもあり得ん。腹は立ったけど、すかさずさきほど買ったニセ101匹ブサイクわんちゃんを取り出して笑って紛らわした。結局すっかり空腹を通り越してしまったところでウナギを食べ、疲れきって帰宅した。
前回に比べれば『悲劇度』は格段に低く、これはこれでまあ上出来だったと言えるが、もっとまっとうな散歩はできないものか。

17日、昨日はうなぎを待ちぼうけ、今日は予定をすっぽかされ待ちぼうけ。
今月はよく待たされるようです。
そんな時もあります。朝テレビで流れてた戌年の占いは『一人でも楽しい』だったし。
ああそうさ、さっき昨日買って送ったモンダイの洋書5冊が届き、拭きながらページをめくってニヤニヤしてたさ。

[link:683] 2006年07月19日(水) 23:28


2006年07月15日(土)

『吾輩は主婦である』が終わってしまった。
ドラマ自体は最後までどこがどう、という強烈な展開もなく、すごいトリッキーなこともなく、わりと予想どおりにうまく元に戻り、ハッピーエンド。というよかったよかった。という感じだったのだけど(いや実際には不覚にも涙してしまってちょっと照れくさいのだけど)、もう吾輩に会えなくなるというのが妙にさみしい。前にも言ったが見始めた当初あんなに斉藤由貴の演技がイヤだった『吾輩』がもういないのがさみしい。テレビの中のあの家族と近所の人々と同じように、いつの間にかあの変な人物を、そればかりでなくあの妙な登場人物たちを好きになっていた。もうズバリクドカンマジックです。

[link:682] 2006年07月17日(月) 23:06


2006年07月14日(金)

13日はお世話になってるプロデューサーさんと千駄木の天外天へ行った。有名店だけあって夜は高価なのだが、お値打ちでとーっても美味しかった。給食風に言うと大おかず、小おかず、スープ、ごはん(おかわりもできる)、ザーサイ、デザート、で1200円。うーむ。しかもすごくうまい。ごちそうさまでした。その間中、仕事の話をいっさい忘れ、まったく関係のない話でおおいに盛り上がった昼下がりであった。

その帰り、ふと古本屋で買った『サボテン 作業12ヶ月』というのがすこぶる面白かった。『引き続きサボテンには休んでもらい、移植のしたくをするとよろしい』、『温暖期に密閉しておくと、湿度が50℃以上にもなり、サボテンが煮えてしまいます』など、説明がことごとく面白い。そしてこの平尾博、という作者が心からサボテンを愛してやまないことがよくわかる。しかし、かといってサボテンを猫かわいがりせず、『必要のないものは必要ない、わざわざ遠方からそのために購入する人もありますが、そこまで気を遣うことはない。それよりもまず身近の材料をいくつかそろえて工夫し、サボテンに慣れさせるのがよろしい。』などと時にはまるで親が我が子をつきはなしたり、またここぞという時にはせっせと世話としたりしながら成長を見守っていくさまそのものに、サボテンに接しているのがたまらなく好感がもてる。
あるいは、栽培施設は『手持ちのサボテンが20鉢程度ですとつい小さいものを考えがちですが、〜中略〜 サボテン園芸ではコレクションが大きな要素を占めるので、将来の増加を見越して事情の許す限り大きめのものをつくりたいものです。』など、先の見通しのこともちゃんと忘れない(途中で飽きてやめるかもしれないことはこの際考えない)。
軽い気持ちで買ったサボテン愛好の本だが、何ものに対しても、優しいばかりでもだめ、厳しいばかりでもだめ、時には押し、時にはだまって見守る姿勢、というのを今更ながらに学んだ。

[link:681] 2006年07月16日(日) 00:54


2006年07月12日(水)

あ!中原さんhttp://mooran.exblog.jp/が自己紹介バトンを受け取ってやってくれてる!わーい。ありがとう。中原さん。
好きな異性のタイプ、舘ひろし。野村将希。いかりや長介。って。「仁義」「恩義」「筋を通す」などの言葉が自然に会話に混じる人。って. . . . .。いませんなかなか。誰かまわりにこういうタイプの独身男性がいるって人は中原さんにメールしてみてね。

さて最近なぜか頂き物が集中し、家にお菓子や果物やなどがたくさんになってきた。そんな中、先日かつしかFMへ行った折、メインDJ(?MC?ああいうラジオでしゃべる人ってなんていうんでしたかね?)の今泉清保さんがお土産に『西郷せんべい』というのを持って来てくださっていて皆でぼりぼりいただいた。で、その箱と包み紙があんまりよかったので『その箱をください』と言ったら、せっかくだからと中身のおせんべいも3枚ほど入れてくださった。しかしその中身というが、味は普通の瓦せんべいだが『西郷せんべい』というだけあって、1枚1枚が西郷隆盛の形をしているムダに大きいおせんべいなのだ。つまり封を切っても一人で1枚食べるにはそうとうのエネルギーが必要で、『ああちょっとお茶を入れておせんべ一枚食べよ』レベルではまったく食べきることのできない大きさ。3枚がまったく減らない。箱だけもらえばよかったのだが。。。。
ここでも西郷さんは犬をちゃんとつれているが、そんなに肌身離さず犬を連れていたのだろうか?だとしたら同じ犬好きとして、すごくシンパシーがわく。

680.jpg 240×320 (original size)

[link:680] 2006年07月15日(土) 01:49


2006年07月12日(水)

テリーとスティーヴの新譜を聴く。
当たり前だけど、Qともテリーのソロともスティーヴのソロともちがう、ちゃんと『テリーとスティーヴ』がミックスされたものになっている。曲がカヴァーが多いのはちょっと残念なんだけど、でもそれさえもまったく違和感なくテリーたちの持ち曲みたいになってるのはもちろん、懐の深さもやっぱりさすが。
月末のライヴ、楽しみになってきました。

今日はちょっとしんどくてごろーん、ごろーんとしながら絵を描いていた。曲もとりかかったけど、あんまりパッとせず。弾きながら思いっきり歌えない時はイマイチなのだ。
まあそういう日もあるか。

大人メダカの瓶をふとのぞくと、見慣れない小さいメダカが泳いでいた。以前日記にも書いたんだけど、大人のメダカの瓶に混ぜたらその後すっかり姿を見なくなったのでてっきり大人に食べられてしまったと思っていた子供メダカにちがいない。生きてたんだ!しかしそのときは2匹入れたはずだったが1匹しかいないので、もう1匹はやはり食べられたか。
どちらにしろ、水面下で大人に混じって一生懸命生きていたかと思うと泣ける。がんばれよー。
っていうか、その2匹はちょっと大人の瓶に混ぜてみたわけで、他の子供メダカの瓶にはうじゃうじゃいるんだけど。
それと気になっているのが、睡蓮の土から出てくる(?)ケムンパスみたいなやつ。黒い輪郭で体が透明な5mmぐらいで、顔とかケムンパスにそっくり。毎日それをすくって捨てているのだけど、ヤツの正体は一体何なのか。なんかの幼虫?

[link:679] 2006年07月13日(木) 00:44

2003年6月16日までの日記


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