忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2004年07月12日(月)

久住さんが作品展準備で忙しい中作ってくれた『チッチ&クック』のジャケットができてきた。
すごいイイ。素敵。さすが。発売情報がちゃんと整ったらお知らせしますので、これを読んでフフフ...なんて余裕の笑いをうかべている人は絶対買ってください。絶対。

きのう写真撮影が終わってからちょっと三鷹に寄り道し、何年ぶりかで『中華そば江ぐち』へ行った。つまり『江ぐった』。この店についての深い考察と数々の思い込み思い入れを綴った久住さんの爆笑エッセイ『小説中華そば「江ぐち」』を読んだ人にしかわからないかもしれないけど、読んだ人にはわかるなんとも言えない『あ、コレコレ、このイスイス。タクヤタクヤ...。化学調味料ザーッって..。あ、麺、ちょっとそりゃ不公平?』みたいな数々のイベントを久しぶりに目の前で堪能した。観察のハイライトである「麺の湯きり〜どんぶりへ投入」は相変わらず、ぜんぜん上手になってなかった(決してバカにしているのではありません。安心した。)し、味がテキトーに薄かったり濃かったりの個人差があるのも変わってない。いやむしろ差は大きくなってるような...。でもそんな江ぐちの魅力にハマッたヒトは、そんな江ぐちであればあるほど江ぐち惹かれ、フラフラと足を運んでしまうようで、店は混んでいた。なんかこう書くと江ぐちがあまりおいしくないようだが、そうではない。江ぐちの中華そばはとてもおいしい。麺もシコシコの四角面でスープはスタンダードで飽きのこないしょうゆ味。『タケノコ』と呼ばれているシナチクもおいしい。ただ、たまに、まれに、おいしくない時がある。でもおいしい江ぐち(つまり「アタリ」と呼ばれている)を知っている人はハズレても次回は絶対アタリじゃないか、と思って何度も足を運んでしまうらしい。
ちなみに私のこの日は「ちょっとハズレ」だった。味がすごい濃かった。並べられたドンブリにテキトーに入れられる「タレ」がたぶんドボッと入ったやつになっちゃったんだと思う。隣で食べていたSさんは『味がないかと思うぐらい薄かった』と言う。そして更にもう一人は『ちょうどよかった』。これが江ぐちの魔力。

三鷹駅にはストリートキーボーダーがいて、大きなキーボードを地面に置き、ストリングスとピアノ(のスイッチ)をとりまぜてダラララララララ〜〜〜♪と弾けるだけ弾きまくりますという感じの豪華な曲を披露していた。
こういうクラシックでもないけどポップスでもなくて、フュージョンでもなくて、どっかの地方博覧会の「自然を表現」するパビリオンでかかってるみたいな音楽って何ていうんだろう?とにかくそういう音楽を一人キーボードでやってた。でも曲はやたらとゴージャスなサビに次ぐサビで、どんな曲なのかは一向にわからない。とにかくずーっと見せ場のような曲。しかし彼なりに決まった見せ場はあるようで、曲のある箇所でダララララララ〜と弾きのぼり、高音域でチャラララリラリラ〜とかやる時に前髪の隙間からチラッと通行人を見る。と思ったら、プリセットをすばやく切り替えて右手はストリングスがシャーーシャーーー、左手ピアノ伴奏。
めくるめくような演奏でした。

[link:253] 2004年07月12日(月) 23:50


2004年07月15日(木)チッチ&クック CD発売!

漫画家久住昌之さんとのブルースユニットChitchi and Qooqeのシングル(?)CDを、15日から始まる久住さんの展覧会『クスミダイジェスト展』会場にて販売します。
『夜をぶっつぶせ!/ナメクジがきらい』の2曲入り500円。完全手作りのレアCDです。ぜひお求めください。ぜひ。
このサイテーさ加減がわかるヒト最高。

クスミダイジェスト展:2004.7.15〜8.23高円寺Studio Zoneです。会期中にライブもするかもしれません。その際にはまたお知らせします。
久住さんのこれまでがぎゅううっとつまった展覧会、こちらもめちゃくちゃ面白そう。絶対行ったほうがいいです。

[link:254] 2004年07月15日(木) 01:29


2004年07月15日(木)

青山(陽一)さんのレコ発ワンマン観戦に渋谷クアトロへ行く。考えてみたら、大きなところで観るのは久しぶりで、すごく楽しかった。飄々としたカッコ良さは相変わらず、それに加えて歌い手としての色気が以前より増したような、カッコイイ大人のロックの現場を存分に堪能させていただきました。コーラスの女性もかっこよかったなー。終演後、軽くカンパイの後、会場を後にする。
帰りがてらうどんでもお腹に入れようと、ロムちゃんと連れ立ってうどん屋を求めて渋谷をさまようが見つからず、テキトーに支那そば屋さんに入ったが、この支那そば屋さんが結構イケた。しかし、階段を数段のぼった所に入口があるため、出る時そのことを忘れて段を踏み外し、階段落ちしそうになった。何年も前だが、やはり階段を昇り切ったところに入口がある店で、入る時はいいが、帰りに階段を踏み外し滑り落ちたことがある。出入り口に階段が施してある店は要注意だ。

[link:255] 2004年07月16日(金) 21:24


2004年07月16日(金)

歌入れの仕事ののち、思いきって美容院へ行こうかとサロンを物色。以前行っていたところから担当の人がいなくなり、その次に行っていた所は突然閉店になったと思ったら2年ぐらい経ったつい最近、「沖縄で店を開店しました。お近くにお越しの際はぜひ..」というハガキが来た。沖縄まで髪を切りに行くのも悪くないが、現実味がないので保留。ほかにもお友達のミュージシャンのお友達が勤めているヘアサロンを紹介してもらったりしたが、なんかあまりにも長い事行ってないので、なんとなく知っている人だと呆れられそうで、またお友達にビミョーな思いをさせてしまうような気がしてなかなか行くことに尻込みしている。
今日は以前通りかかって、店のセンスとかがよさそうだなあとなんとなく思った所の前をもう一度通りかかってみる。
ついでに運がよければ、飛び込みでやってもらえるといいと思ったが、それは無理だった。お店の名刺をもらって帰宅。
帰って仕事。

[link:256] 2004年07月16日(金) 21:33


2004年07月17日(土)

栗コーダーカルテットのライブ観戦。
結成から10周年を迎えた栗コーダーの磨きのかかった演奏とマイペースな進行ぶり、そしてバカラックから寅さん、ビートルズに至るまで何をやっても「栗コーダー以外の何物でもなくなってしまうスゴさ」に改めて感心する。
久住さんがゲストのこの日、思いがけず、ギター一本でテクノを弾き語る類い稀な才能の持ち主「坂本Q一」のステージも観ることができてすごいラッキーだった。久住さんの曲はすっごくオカシイのになぜかホロッとくる。
急遽、アンコールで一緒に歌うことになり、私としては音楽人生上非常に稀なハンドマイクでコーラスをさせていただいた。ハンドマイクっていや〜ほんっとに心許ないモノなのですね。両手(っていうか片手だけど)が自由で「振りをつけようと思えばつけられる状態なのに何もフリをつけずに歌う」のって苦痛だ。よく歌い上げるタイプの歌手の人が歌いながら手をひらひらさせたりするのって個人的にあんまり好きじゃない(似合ってる人はヨシ)のですが、ありゃやりますよね、手持ち無沙汰だもん。でも、栗コーダーカルテットアレンジの久住さんの曲はどれもバツグンにかわいくて、一緒に歌えてとてもうれしかった。
会場に持っていった久住さんとのブルースユニット「チッチ&クック」のデビューシングルも、持ってった分だけ見事に完売し、買ってくださったみなさんほんとにどうもありがとうございます。ぜひ聴いて苦しんでくださいね!アレ、最初に聴いてピンと来なくても何度か聴いてるとじわじわと虜になるタイプのユニットなので。ホントです。
そのうちチッチ&クックもライブをする予定だし、プロモビデオも作るつもり。正統派でいきます。

それから、いよいよ来日が近付いて来たNRBQのウェルカムライブのほうもぜひ。加藤千晶はゆわかしと口ぶえ軍団と出演します。大阪でオープニングアクトもします。
ウェルカムライブのチケットは加藤千晶食堂でも承っていますのでご予約お待ちしています。7月26日の午後12時(お昼)までで締切らせていただきますのでよろしくお願いします。

[link:257] 2004年07月18日(日) 22:34

2003年6月16日までの日記


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