忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2004年05月16日(日)

ザボンドボンのベーシストだったかじやんという名古屋の友達が所用で東京に来たというので、会う。いつか紹介しようと思っていたUさんSさんも誘い、千川にあるエコールクリオロという洋菓子屋さんへ言った後、高円寺、荻窪と回ってレコード屋さんとかひなぎくというカフェへ行きチラシなど置いてもらう。ミルトンマッシメントの初期のアルバムを購入。

行きの電車の中で、ふいにアフリカ系アメリカ人ぽい人に渋谷までの行き方を聞かれ、教えてあげたところ、そのまますごいついでのような感じで、『来週の土曜日ビールでも飲まへんか?(英語)』と言われ爆笑する。これってナンパか?すごい『ついでにナンパ』という感じである。
しかしその割に『ビール飲まれへんのやったら茶ーだけしばくんでもええでー(英語)』とすごいゴリ押し。別に関西弁じゃなくて英語だったんだけど、そのノリとか感じとか、なぜかなんかすごい関西弁で言われているような気がして笑えた。
なのでこっちも『やー、悪いなあ、そら行かれへんわー。かわりに友達ぎょうさん連れてこか?(英語)』とビシッというとあっさり笑ってあきらめてた。
ほほー、これがブルースか..(違う)。何ごとも勉強である。

ところで誤解のないように書き添えますと、私は別に英語が堪能なわけでは全然ありません。あくまで『あたしゃしゃべれるんだ!』というイメージ先行型ですので、おまちがいのないよう。

[link:218] 2004年05月17日(月) 16:46


2004年05月17日(月)

へーぷしゅっ。きのうは寒かったので、今日も小寒いのかと思ったら蒸し蒸しです。ゆうべは神社の境内にあるシャンプー台でシャンプーをされ、見物人からバチあたりだ、と石などをぶつけられるという夢を見ました。何か心に迷いでもあるのでしょうか..。

今日駅前を通りかかったら、大音量で『やだネったら(やだネ!の声をうながす)、やだネったら...』とどうやら生で歌ってるらしき様子が風にのって流れてきた。
何ごとかと思ったら、ぜんぜん知らない股旅姿の演歌歌手が駅前ロータリーにボロボロの営業カーで乗り付け、熱唱しているところだった。が、氷川きよしの歌が終わったと思えば、次は股旅姿に全然似合わないラブバラードみたいな歌がはじまり(たぶんヒトの歌)、肝心の自分の歌は一向に歌わない。結局、立ち止まっていた時間が短かったせいもあるが、その人の持ち歌は聴くことができなかった。しかし、ああいう遠ーくな感じでつめたーくひやかし見してる野次馬の前で、股旅姿でにこにこと『みなさーん、元気ですかー?あ、おかあさん、調子どう?』なんてやってきて、あれだけ朗々とラブバラードなどを歌い上げ、酔いしれることのできる根性はさすがだ。鍛えられてる。同じ路上で歌うにしてもストリートミュージシャンとはまたぜんぜん違う。ストリートミュージシャンはそれなりに『自分たちの何かに共感し、それを共有してくれる人』というのを求めてるんだろう、という印象をうけるのだけど、演歌はまさしく大衆が相手な感じ。じいさんばあさんからこどもまで、聴いてください、この歌を、みたいな。しかもその歌を聴いてもらうために、客寄せで売れてる他の歌手の歌ばんばん歌っちゃう。そりゃあ根性なくてはできないだろうなあ。
しかしその甲斐あってか、すれ違った女子高生は電話で『いまさー駅前で助さん格さんみたいな人が熱唱してる〜。チョーうけるんだけど』とかしゃべってた。

[link:219] 2004年05月17日(月) 21:31


2004年05月23日(日)プチ長期空白その一

どこでサボっておったかというと、名古屋へ行っておりました。おもな用事はいとこの結婚式や親戚の赤ちゃんが生まれたお祝い、友達のライブなどでした。そのライブというのは『GUIRO』という、友達の高倉一修がやっているバンドのライブだったのですが、長年にわたりタイミングが合わず見られないでいたのをようやく観ることができたんでした。
この高倉くんというのは、十代というもうずいぶん昔からの友達で、それぞれの音楽的趣向というか、作っている音楽の傾向はかなり異なっており、私が東京に住む今はほとんど会うことも連絡を取り合うこともなく、お互い黙々とわが道を行っている同士なのですが、私がザボンドボンの更に前身のガレキ・ド・カンカンというバンドをはじめた頃から、一番身近でおなじように音楽をやっていた人なのでした。
音楽的には彼がどんどん洗練の一途を進む一方、私はどんどん泥んこ世界(←?)へ自分の歩を進めて現在に至るわけですが、その間、幾度となく励ましあったり蹴とばしあったりしてきたものです。
....などというような、いわゆる少し感慨深いものも思い出されたりして、久しぶりに観たGUIROのライブはとてもよいものだった。マイペースぶりは全く変わっていないところもよい。相変わらず、難しいことに取り組んでいるなあ。音楽がとても好きな人たちはとても好きだろうが、そうでもない人には全然うけないだろうというところも、素晴らしいライバルの足を少しでもひっぱってやろうと企む私としてはシメシメと思うわけである。興味があっても決して検索しないように。

[link:220] 2004年05月25日(火) 01:32


2004年05月23日(日)プチ長期空白その二

その『GUIRO』が対バンしたのは『筆おろし』という女の人スリーピースのバンドであった。
これがまたスゴくて、本当にびっくりした。どうすごいのかというのは全然説明できないのだが、自分とは全く対極にあるものだが素晴らしいもの、という表現が一番しっくりくる感じ。えーと、なんだろうな...わかんないや。ともかくすごいものを観てしまった感じです。ライブだからああなんだろうか。CDとかはどうなんだろうか?でもあの感じはCDでは味わえないような気がする。やっぱライブだな。ライブをもう一度観たい。

[link:221] 2004年05月25日(火) 01:41


2004年05月24日(月)

きのう筆おろしが素晴らしかったと書いた後、やっとネットで調べて、彼女たちの正体などを知る。素直に『スゴイ!』と思った気持ちを書こうと思って、日記を書く前に調べるのはやめてたん。で、やっと見てみたら、なるほどそういう人たちだったか!また機会があったら観にいこう。

いとこの結婚式で『ベイク・ド・アラスカ』という名古屋弁のようなお菓子ショーっていうか、そういうものを観た。
スポットライトで追われながら『パティシェの登場です!』とパティシェがワゴンを押して出て来て、『只今よりベイク・ド・アラスカをご覧にいれます。』と言う。
ワゴンの上には『アラスカの氷山をイメージした』という四角い白いものがのっている。なんでもバニラアイスの外側をメレンゲで固めたものだそうで、それに高級ブランデーをふりかけて火をつける。白い氷山はブワ〜ッと青い火で包まれて、拍手喝采。という演出だった。まさに『ベイク・ド・アラスカ』だ。会場が真っ暗になり、燃え上がるアイスクリームが浮き上がるのだが、ちょっと失敗して下にこぼれたブランデーにも火がつき、パティシェのエプロンにいつか燃え移りゃしないかとヒヤヒヤした。照明がつくと、白いケーキの表面がかなり真っ黒になっていた。それを切り分けてもらい食べてみたら、普通のバニラアイスにブランデーをかけた味だった。ベイク・ド・アラスカ...。シンプルかつ大胆なスイーツだ。

[link:222] 2004年05月25日(火) 19:06

2003年6月16日までの日記


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