nikki

8月23日（木）

とてもひさしぶりに仲良しのお友達が遊びに来てくれた。
何があっても今日は今シーズン最後の浴衣を着て、かき氷を食べる日、と決めていたので、
そうした。短い時間のうちに、夕立ちがあったり、18歳でもうよぼよぼで歩けないおじい
さん犬を見たり、なぜか道路にじゃかいもが一個半分むきかけで落ちていたりして、楽し
かった。なんか『夏休みの終わり』ができてよかった。
そのお友達は高知の出身なのだけど、私の好きな西村繁男さんという作家の人が偶然にも
高知出身で、その人が書いた『にちよういち』という高知の名物市についての絵本の中に
出てくる土佐弁の会話をお友達に本物の土佐弁で読んでもらった。
するとすると、驚いたことに今まで読んでも『あ、にちよういちってこういうものなんだ、
ふうん。』ぐらいにしか思っていなかったその本の内容がびっくりするぐらい生き生きと
分かって、その本に描かれている間の流れる時間がぽこーんと私に飛び込んで来た。
ちょっと感動してしまった。別に書かれている内容は普通の日常会話で、ある日常が切り
取られているだけなんだけど、私にはそれがはじめてよくわかった。うれしかった。
それから、草月流の本も見た。
草月流といえば、『何でも生けてしまう』ことで有名な前衛（？）いけばなの流派ですが、
家元の勅使河原氏のはじけぶりはすごいもので、見ていて気持ちがいい。
その本の中ではなんと『はくさい』までいけておられた。
花キャベツなどは花材に使われることも多いが、白菜そのものがボサッ！といけられてい
る（っていうか置かれている）のは初めて見た。
ちなみにその作品の題名は『誕生』で、花材は『はくさい、レモン、なんてん』の3種類。
ホントになんでもいけるのですね。テッシー。
はくさい、レモン、なんてん。いけられてた。アリか？

8月22日（水）

きのう『地球家族』というドキュメンタリーを観よう、観よう、と思ってたのに、くだら
ない『嘘つき小冊子』のことを書くのに没頭して、気がついたら終わっていた。悔しい。
この『地球家族』というのは、もともとピーター・メンツェルという人が行った、国際家
族年に国連や世界銀行の後押しを得て『世界30ヶ国の地域に住む一般家庭の人々に、自分
たちの家の前に中にあるもの全てを出してもらい、それらと一緒に写真に収まってもらう』、
という一大プロジェクトで、その写真と、家族（どの家族も一応その国その国の統計的中
流家庭として選ばれている）に関するさまざまなデータ、その家族をとりまく環境の解説
が一冊の写真集にまとめられている。
私は写真集というものがあまり好きではない、と言っている割には結構持っていて、その
中でもこの『地球家族』はただ記録としてもすごいし、毎回ページを繰るたびに、いろん
な思いが胸を走る貴重なものだと思って大切にしている。興味のある方見てみてください。
ただ、今回見そびれたテレビ特番には『あなたは今幸せですか？』というようなサブタイトル
がついていて、そこはちょっとどうかな、という気持ちがしていた。
確かにこういう主旨の写真集なんだから、それぞれの家族、ひいてはそれぞれの国や社会
が置かれている状況が色濃く写しだされ、当然そこには比較のデータが示されてくる。
豊かな国、貧しい国、資源は豊かなのに社会的に混乱のさなかにいる国、本当にいろいろ
だ。中には家族の後ろで銃をかまえた兵士が一緒に写真におさまっている国もあり、撮影
の約20日後に家族の父親が無差別殺人によってこの世を去っていた、というケースもある。
かたや、クェートの統計的中流家庭では高級車4台、24人掛けソファ、召し使い２人、と
とんでもない生活水準だったりする。で、そういういろいろな事情を持つ家族を並べて
記録して、最終的になんでそんな質問なの？『あなたは今幸せですか？』って？と思って
しまう。そう聞かれたら私は幸せと思うこともあるし、幸せでないと思うこともある、
というと思う。別に私じゃなくてもそうじゃないですか？
ただ単に幸せかどうかを聞きたいのなら、そんないろいろな家族の羅列なんてはっきり言
って必要ない。大体、人は何かに夢中になっていたり、死にもの狂いになってる時に『自
分は今幸せなんだろうか？』なんて考えないと思う。どうも、この羅列の先に幸せかどう
かを問うのは、自分以外の何かやどこかと比較してはじき出された底の浅い『幸せ』のよ
うに思えてしまい、じゃあそもそも本当の幸せって一体何なのだろう？（「銀河鉄道の夜」
より）と、どんどんジョバンニのようになって行ってしまうのです。
それにしても、まあとにかく私はこの地球家族というプロジェクトはすごいと思うし、写
真集もすばらしいと思っているのだから、どうかそこに『幸せがどうのこうの』という変
な問いを付け加えないでもらいたい、と思う。
って実際見てないんだから、えらそうなこといえませんが（なーんだ）。
あー考えこみすぎた。まとまらなくなってきました。
えっと、写真集は一度見てみるといいです。

8月21日（火）

古い書類を見る必要があり、資料箱をひっくり返していたら、学生時代に同好会で勝手に
友達同士で作っていた『嘘つき小冊子”ナキンテイカ”』が出て来た。
『すべて嘘』、しかもおかしい嘘、をコンセプトにあれやこれや盛り沢山の話題を薄っぺら
な紙っきれ雑誌に詰め込んだ当時だったが、この小冊子は学長の怒りにふれ、2号出しただ
けで回収、発行中止となった。でも誰が読んでも、そんなに怒ることないのに.....という内容
なのです。どんなのかっていうと、『このほど太宰治の幻のレコードが発見された。タイトル
は「人間失格」。SP盤で4曲入りのそれは、まずA面に「人間失格」、タイトル曲でもあるこ
の曲は作詞はもちろん太宰、そして作曲は服部みつが手掛けた15分もの歌曲仕立てになって
おり、ダイナミックにオーケストレーションされた楽曲をバックに太宰が語り、唄っている。
一方B面には当時流行していた「カンテラのうた」、「朽ち果てて」のカバー、そして太宰
自信が作詞作曲に挑戦した「牡丹」の3曲が収録されている。』なんて感じで、これはかなり
割愛して書いてるので面白くもなんともないですが、15分の歌曲仕立て？カンテラのうた？
朽ち果てて？服部みつって誰？などといった感じでツッコミ好きのかたにはたまらない読み物
に仕上がっています。（自画自賛）。もちろん内容は全部すべて、大うそです(念のため）。
当時『VOW』なんかが流行ったこともあって、世の中のありとあらゆるものにツッコミを入
れる青春時代を送った私は、逆にどこから読んでも『ツッコまれる』ような、でも一瞬『ほん
と？』ってだまされる人もいるようなビミョーな読み物がすごく作りたかった。
できあがってみると、あまりのくだらなさに自分で脱力したりもしましたが、とにかく読み手
がどう、というよりもまず作ってる自分が面白がりたかった、というアレはまさに若気の至り
的行為だった訳です。
しかし今これを読み返してみると、私は意外なあるものを思い出してしまったのでした。
それはよくテレビ雑誌なんかに広告が載る『幸運グッズの効果立証レポート』です。
今まですごくツイてない人生だったのに、その幸運グッズを買ったとたんすごいやりたい放題、
新聞配達少女がロスの大豪邸に住んじゃったり、ハリウッドの大物プロデューサーに突然声か
けられて、あっと言う間に映画出演料何億とかのトップ女優になっちゃったり、とほんとにす
ごい『衝撃レポート』がとっても楽しい詳しい内容で書かれている。しかも写真入りで。
いや、さぞかしこれを作っている人は楽しいんではなかろうか？とつくづく思うのです。
そう、私にはわかる、この広告の作り主の『なんちゃって』気分が。この広告作ってる人の楽
しさが。ま、あくまで私の予測でしかないんですけど。どうなんでしょう、そこんとこ。
こういう広告ぺージを読んだことがない人、一度読んでみるといいです。おかしいから。
で、問題の『嘘つき小冊子”ナキンテイカ”』は現存する部数がとっても少ないのですが、
またいずれ何かのプレゼントで放出してみようか、とも考えております。
なんて、こんなことやってるからいろいろ進まないんじゃないの！出てくる資料読みふけるな私！
デポちゃんふつう、困り、怒り（左より）。
その当時、名古屋ではデザイン博が大盛り上がり。そのキャラクターである『デポちゃん』
も大ブームも巻き起こしていました。ふつう、困り、怒り、などいくつものヴァージョンの
デポちゃんが毎日、新聞紙上をわかしていました。（？）

8月20日（月）

昨日は青山さんのLIVE行きたかったが行けず、今日も結局地味に作業と雑用で一日終わる。
プチ引きこもりっぽいがしょうがない。
作業の過程で古いほうのMac(Power Mac 7100)でしかできないことなどがあって、
もう仮死状態の7100ちゃんを起こして、騙してなだめて作業を進めるも、おっそーー！
待ってるうちにご飯炊けるっつうの。なんて怒りをあらわにしてしまいましたが、そんな
こと言っちゃいけない。かつては私の主力右腕としてあんなに頑張ってくれてた7100ちゃ
んじゃないの。などと自分で自分をいさめたりして、てこてこやっておりました。
途中、マクドナルドに行って、本当に自分の目で昨日の『わんわん物語』の女の子のほう
の犬（レディっていうんですか。）の『ボゥワッッッ！！（昨日の日記参照）』を確かめ
ようとしたんですが、順番で並んでるうちになんとなく尻込みみたいなことをしてしまい
まして、結局買わずに帰って来てしまいました。あれって、勢いとかそういうもの大事。
だって、そりゃ『ボゥワッッ！！』は見たいけど、その後それがずっと家にあるかと思うと
『ちょっといらんな....』って思っちゃったんだもん。カウンターで順番待ちをしなかったら
たぶん買ってて、今頃彼女の枝毛をブラシでとかしてる頃だと思いますがね。
私もちょっぴりオトナになったってことでしょうか。くすっ。
そういえば、うちのHPの表紙のカレンダーがおかしくなって、何度直しても日付けが変わら
ずみなさんに迷惑なんで、はずしました。
それからそれから、次回のLIVEも決まりましたよ。この間来ていただけなかった方、初めて
の方、ずっと楽しみに見てくださってる方、今度もかなり謎な感じで面白くなりそうです。
期待しててくださあい。ね？

8月19日（日）

家から一歩も出ないうちに、日がくれてしまった。
ところで、今マクドナルドのお子さまセットについているらしい、『わんわん物語』の女
の子の犬のほう（名前わかんない）のキャラクターは、あれでいいのでしょうか？
CMではこどもがその女の子の犬の耳をブラシでとかしている場面が流れるのですが、その耳
（っていうか髪の毛扱い？）がめっちゃくちゃボサボサなのです。必要以上にボハッッッ！
ってなってるのです。アニメの中のそれとはまるで別物。
私は以前、ロスのナッツベリーファームというスヌーピーがメインキャラクターになってる
テーマパークで、そこにいたスヌーピーの登場人物のひとりである『ルーシー』の髪型があ
まりにも絵でみるのとちがっている（ロスにいたルーシーの髪はちぢれ毛だった）ことに衝撃
を受けたのですが、このマクドナルドのやつもかなり気になります。いつもCMが流れるとそれ
ばかり見てしまう。やっぱり絵を忠実に具現化するのは難しいのでしょうか。
本当にあんなに耳（というか髪の毛）がボゥワッッッ！となっているのか、近日中にマクド
ナルドへ行って、お子さまセットを買ってみるつもりです。わんわん物語の女の子の方の犬。
わんわん物語の女の子のほうの犬。

8月18日（土）

やんなきゃいけないことが山積み。一個一個片付けていく。
夕方買い物へ行って、パン屋さんに寄ると、こういう（下図参照）柄のブラウスを着たおば
さんがいた。
ブラウス全体は紫色。そこに『こっちをむいているすごくたくさんの人々』がびっしり書き
込まれているのです。球場のスタンドを正面からカメラで抜いた映像を思い浮かべてもらう
のが一番近いですかね。その『人々』はどれも同じ顔なんだけど、とてもかわいらしい顔を
しているのです。で、当のおばさんは、パンを買う気は全然ないようで、ずうっと、試食して
いました。一応気が引けるのか、あっちのパンを食べて、こっちのパンも食べて、ちょっと食
パンを手にとってみたりなんかするんだけど、全然買わず、また試食。それをずっと見てる私
もどうかと思いますが、おばさんは私が見てるのもおかまいなしで、ずっとそのくり返しでし
た。そんな目立つブラウスですることなかろうに。こんなブラウスはあまりないですよ。以前
見た『黒人がつらそうな顔で過酷な労働をしている風景の柄』に続く珍しい変柄ブラウスでは
ないでしょうか。このおばさんはどういう気持ちでこのブラウスを買ったのか、すごく興味が
湧きます。やっぱり『アラ、かわいい...』と思ったの？
ちなみに私のコレクションには、『中世のどこかの国のパン屋さんがパンを焼いている柄』の
シャツがあります。これは某氏が『面白いから』という理由で購入したものを、私がもらいま
した。さすがに自分で着る勇気は無いんですが、よく見るとプリントではなく手描きなので、
見出すとずうっと見ちゃいます。おかしい柄です。今日のおばさんの『人々柄』もできること
なら譲ってもらってコレクションに加えたいほどです。
洋服の柄のパターンを作る会社の方、見ただけで笑ってしまうような柄をどうかたくさん生み
出していただきたい。みなさんもこういう貴重な変柄のブラウスなどを見かけたら、すぐさま
メモに書き取って、私に教えてください。この場合、あくまで『柄』ね。変な絵が『柄』とし
て扱われてることが気になるみたい。私は。
見にくいと思いますが、こういう柄。おばさんは試食に必死。

8月17日（金）

ひぐらしが鳴いてますね。
立秋も過ぎ、みなさんの夏はいかがでしたか。ってまだ夏か。
私は実家に帰って、いろいろ家の用事や行事やその他もろもろしておりましたんですが、
その間に実家のずうっと放ってあった開かずの棚、っていうか開けずの棚の整理をしてみ
ました。すると出るわ出るわ、なんと幼稚園の時の運動会のプログラムや、小学一年生時
の年賀状「『かとうちやき』ちゃん、ことしもなかよくあそぼうね。」なんてのも出て
来ましたよ。今度結婚する親友からの青春ぽい手紙とか（当時17歳）。
で、その勢いに乗って、おばあちゃんの家にも行き、母や叔母がいまだにタンスにしまっ
てる着物や浴衣や、オーダーメイドのスーツ、ワンピースなどの類いを引っぱり出してみた。
しまっとくだけあって、出てきたのはモノがよく、仕立てもとても綺麗なものばかりなので、
ここぞとばかりに次から次へ試着してみる。サイズは叔母のものは少し大きかったけど、母
のはジャストサイズ。映画に出てくるようなトレンチコートとか、スエードコートなんて
今でもぜんぜんOK。着れる。代官山あたりのビンテージとか置いてるセレクトショップとか
で売ってそう（？）だもん。てなわけで袖を通してない浴衣やら洋服やらバッグやらどっさ
りもらってしまった。すごくお盆てかんじでした。
もらったといえば、この休み中は何かと私にはオマケの多いお休みでした。
12日の朝にテレビでやってた占いで『桃をたべると運気上昇！』といわれ、たまたま桃が
あったので食べたのが効いたのでしょうか。
出先で道をたずねたおうちでお茶をごちそうになり、夜は夜で、ギョウザはひとつしか注文
してないのに二つ来たので、『ひとつしか頼んでないよ』というと、店のひとが困ったよ
うな顔をしたので、『あまってるんならそれ注文します。』とお金を払おうとすると、
『じゃあいいです、これあげる』といただいてしまった。次の日もきしめん屋のおばちゃん
に駐車券をもらったり、例の母や叔母の高価なバッグやコートをごっそりもらったりして、
その他いろいろよいことが続いた。占いもたまには実行してみるといいです。ね？
しかし、ずっと慢性的な疲れがたまっていたのか、ちょっと体調をくずしてしまいました。
病院での人間模様を観察できるチャンスが来そうです。でも大したことないのでご心配なく。

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