忘れ物はないね?日記2001.6.01〜6.10

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6月10日(日)

ひゃあ、こんな絵のっけたばっかりにみなさんにご心配をおかけしてしまったのでしょうか?
いやいや、ありがとうございました。昨日はちょっと疲労でと眠さに勝てなかったのとで(どうも
体力ないんで.....)日記の文章をずるしてしまいました。今日はもう元気元気ですんで、ご心配を
されませんように。みなさんもこの時季、体調をくずしやすのでご自愛くださいませ。かしこ。
BBSで心配をしてくださった方、どうもありがとうございました。
で、昨日はお友達のPちゃん(新婦)の結婚パーティーに行ってきたのでした。
新郎新婦がウクレレを演奏したりして、楽しいパーティーでした。が、私が特にぐっと来たのは、
Pちゃん(新婦)が、とにかく売り子のようにゲストの間を歩きまわり、裏方のように仕切っていた
姿、それからPちゃん(新婦)が片手にブーケ、片手にタバコで立ち話している姿。あるいはPちゃん
が一人ドカっとソファに身をしずめ、ビールを飲んでいる姿でした。なんかちょっとイタリアかどっ
かの映画のようだった。そしてそれを背中で見守る新郎とで、すでに夫婦の貫禄が充分。お似合い
の素敵な二人だ。よかった、よかった。

そして、今日はだらだらといろいろな作業をしており家から出なかった。
実家に電話をして前から気になっていた『よい名前のつけ方』がおばあちゃんのお部屋にないか、と
聞いてみたが『ない』と言われ、ますます不安になってきた。もうあの面白い『こんな名前はいけない』
のページは読めないのだろうか?三毛 猫三、蟹 破身太、今久留 留守吉など、『いけない名前をつけられた
人』たちに思いを馳せることはできないのか?
しかし『ない』と言われてはもうどうしようもないので、今度おばあちゃんの家へ行って、自力でさがし
出したいものだ。と書いているうち、ほかにも『いけない名前』を思い出したぞ(前回未発表)。
確か、丹羽 とり、大庭 加太郎(おおばかたろう)、なんて人もいた。それから、『長すぎる名前もよく
ない』の例で、斉藤(?苗字は思い出せない)子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥太郎という人も......。十二支....。
一刻も早く名著『よい名前のつけ方』をさがし出して、殿堂入り(何の?)させなければ。
最近あるテレビ番組のせいで、飲食店に入って厨房が汚かったり、店員の態度がすごく悪かったりすると、
『テーブルの隅にはダンボールの山、カウンターにも使用済みのおしぼりの箱が乱雑に置かれ、客が座ろう
が知らん顔。挙げ句の果てには、ラーメンをゆでる間にも友達からの携帯電話で、話し込む始末。』などと
頭の中でナレーションが入ってしまう。まあ、ナレーションまで行くようなダメダメ店はそうそうないんだ
けど、ついこの間、ナレーションまで行ったね。すごーく、イヤな気分だったけど、その日の縁だからね。
でもそんなに人間できてないからお客さま電話に意見したくなったね。なんか投げやりかな?私。プンプンッ。

スマーットな新郎と豪快な新婦に会場は盛り上がり。(短歌風)

6月9日(土)

6月8日(金)

駅前の、いつも気になっているけど一度も買ったことのない八百屋さんがある。
人通りのはげしい道の端なので、ついいつも通りすぎてしまうのだけど、そこのおやじさんはすごい
技を持っているのである。
よく車掌さんとかデパートのアナウンスの人とか、しゃべり方が普通じゃない人っていますが、ああい
うふうに節をつけてしゃべるというやり方は、もとはガマの油売りとかバナナの叩き売りとかの口上か
ら来ているんではないか?と思う。
で、そこの八百屋さんのおやじさんもそういう類いの節まわしで『え〜らっしゃい、らっしゃい、きょ
うはだいこんがひゃくにじゅうえん、きゃべつがひゃくにじゅうえん、ほうれんそうがひゃくよんじゅ
うえん.....』などと毎日言っているのです。それが流れるようになめらかな、低いよく通る声で、最初、
その歌声を聴いた時はお経のようにも思えましたし、何かの呪文のようにも感じました。でも最近にな
って、私はまさにコレだ、というものに気がついたのです。
それは、ホーミー。
彼の歌声はホーミーそのものなのです。特別大きな声のわけでもないのに、透き通っているわけでもな
いのに、玉虫色のような倍音をふくんでモンゴルの大草原にこだまする、不思議な歌声。アレだ!
実際、彼が歌い出すとなんか独特の周波数を感じるような気がする。
で、行き交うおばちゃんたちはその周波数に吸い寄せられるように八百屋にはいっていくのです(?)。
近くでよく耳を澄まして聴いてみると、彼は『ダイコンヒャクニジュウエン.....バナナガ.....』というよ
うにちゃんと『何か』を言っている時もあるのですが、これといって『何も言っていない』時もあるこ
とがわかりました。でも特に『何かを言っている』わけではない時でも彼は『え〜、さあ〜、っしゃい〜、
よお〜、☆●♪〜ギョロロ〜★(ホーミーみたいな声)♪』という感じで常にノドの奥のほうで『歌って』
いるのです。今度隠し録りをしてみたいほどです。
そんなことを考えながら、私は今日こそはよっぽど大根でも買って行こうか、と思いました。やっぱりひや
かしただけで帰ってきてしまいました。どうしてだろうか......。

6月7日(木)

こんなすごい雨になるなら、ちゃんと言っといてほしかった。
用事をすませて帰る途中、家の近くまで来てどしゃぶりになってしまう。
あまりの暴風雨で傘は何の役にも立たず、もうホースでビヒャーっと水をかけられたように足までずぶ
ねれになったので、とにかく銀行へ駆け込んだ。銀行では先に駆け込んでいたおっさんやおばちゃん達
が『あららーこりゃあヒドイわねえ。』『すっごいわ、ねえ?これ、すっごい....』などと皆独り言のよ
うに言い合っていました。
それから東急へ行ってみると、そこでは天井から雨漏り。見てみると雨は天井に貼ったパネル状の建材と
建材の隙間からあとからあとから湧き出ていて、どうも雨の重みで天井パネルの一枚がちょっとしなって
いる。こわい...。店員は総出で水の汲み出しにバケツリレーをしてるし、出入り口は外に出るのを躊躇し
ている人々で黒山になってるし、カミナリはどっかんどっかん鳴ってるし、とにかく雨はおかしいぐらい
降ってるしで、あまりのことにちょっと面白くなってしまった。
が、私は洗濯ものを干しっぱなしにしていたのだった。
もう手遅れとわかっていたけど、雨宿りしてる場合じゃなくなって、ガーっと雨に立ち向かって帰ってき
た。もう超雨ってかんじ。駅はくるぶしまで水が来ててじゃばじゃばになっていた。道路は洪水。
でも子供は喜んでいたなあ。私も含めてなんで子供はみんなこういうの面白いと思うのか。
ところで私は絶対そんなことあり得ない!ってことがよく起こる体質なのですが、こどもといえば、以前、
私は本屋でこどもにヤキを入れられたことがあります。
立ち読みをしてたら、急にふくらはぎが『チカッ』としたので、エッ?とふりむくと、サッと何かが逃げた
気配。あれ?と思って、そのまままた本を読んでいると、また『チカッ』。しかも今度はちゃんと痛い。
で、ハッと振り向いたら、こどもがシケモクのまだ煙の出てるやつを私のふくらはぎに押し付け終わって
タターッと逃げていくところだったのです。
何が何だかよくわからなくて、一瞬ひるんだのですが、負けてはいけないと思い『こらーっ、待ちなさい!』
と追いかけて、たぶん一年生ぐらいの子だったと思うけど、うでをひねりあげて、『だめ!こんなことした
ら絶対だめ!痛いじゃん!もう!』とか何とか訳わかんない感じで叱り飛ばしました。でもあんまりこたえ
てない感じでした。
けど、あまりにもなんか絵に描いたような悪い子、という感じで、叱っている私がなんだかバカみたいだった。
そしてやっぱり注目を浴びたのはこどもでなく私。ふくらはぎが痛いのも私。おかしくなってしまった。
あれは何だったの?みなさんはこんな変は出来事に遭遇したことありませんか。

6月6日(水)

髪を切ってから、すっかり寝ぐせがつきやすくなってしまっている。
それも、ドラマで遅刻しそうな主人公がパンをくわえてダッシュ!という、今どきないようなシチュエ
ーションでのお約束みたいな、ああいう絵に描いたような寝ぐせがついてしまうのだ。
今日は講師に行く日なので、念入りに直したが結局ボサボサで、今に生徒のみなさんにバカにされるの
ではないかとひやひやしている。
で、学校へ行くまでの道には美容室が結構たくさんあって、こんなにぼさぼさだと、つい帰りに飛び込
んで切ってもらいたい、とまで思ってしまう私なのだが、美容室というのはコレはむずかしいものですよ。
初めて、しかも飛び込みなんかで入った美容室で自分のイメージ通りのすてきなヘアスタイルになること
はほとんどといっていいくらいない、でしょう?
かといって長く行っているところでも、今度は逆に美容師さんの勝手なイメージや理想像なんかが加味さ
れてたりして、そちらもそちらで『え〜、ちょっとちがう〜』みたいなことになったりすることもあって、
これはもう、女の子にとってはすごく心悩ます事柄のひとつであるわけですよ。
なので美容室選びはことのほか慎重にね、いろいろ店構えだとか、スタッフの服装だとか、店内のセンス
だとか見て、見て、一度予約入れる前に店の前まで行ってみて、初めて決めてるわけです。
などと書きましたが、別に女の子全部が全部そうじゃありません。実際、私もそんなにナーバスになって
るわけでもないんで。(っていうか、よく飛び込み。)
なに、美容室のひとつやふたつ。髪なんてのびるんだから、ねえ?
ということで、私の知り合いのYちゃんは、実家の近くの昔行ったことのある美容室に行きました。
ところが、当時はそうではなかったのに、今回来て見るといつの間にかスタッフが全員ヤンキーにな
ってた。ハッと思ったんだけど、まあ、鏡の前に座って、こういうふうに.....と説明したら、『要するに
狼カット?』って言われたらしいです。どう説明してどう頼んでも『要するに狼カット?』って。
わはははー。要するに狼カット?それで、Yちゃんはどんな頭になったのー?
でも、狼カットって、ほんとに狼?もしかして、もともとは髪の多い(大髪)の人が毛をザッキザッキ
すいて(カットして)ああいう髪型にすることから来てたり?.......し?......ないか..。
でもスタッフ全員ヤンキーの美容室って、それはそれで面白そう。カラーや脱色の色の具合には全部名前
とかついてたりして。『横須賀NO.1』とか『蝿緒烈斗』とか。『ヨコスカナンバーワンお願いします。』
なんて。

6月5日(火)

じめじめとした日が多くなってきました。
まだ梅雨にもならないのに、掃除機なんかかけたりすると、もう額にじっとり汗がにじんできます。
今日は家じゅう掃除機をかけてまわる。ふだんちょっとめんどくさいな、と思ってかけなかったりする
ほっそーい隙間などにもノズルをつっこんでブィーンとやった。
私はいつも掃除機を必死になってかけていると、恥ずかしいことによだれが垂れてしまうのです。
大体物事の一点に集中しすぎてしまうクセがあるけど、さすがに掃除機でよだれは自分でもかなり恥ず
かしい。だからいつも『次から気をつけよう』と心に誓うのに、やっぱりほっそーい隙間とかを無心に
なって掃除しているとよだれが....。知らない間に口もあいているのです。次から気をつけよう。絶対。
曲作りの合間に宝物を整理していたら、小学校2年生当時の夏休みの絵日記が出て来た。
読んでみると、今日はわたしのうちでありのうちをつくってあそびました、とか、おはかまいりに行って
おまいりをしていると、わたしの足にありがのぼってきたのでいやでいやでおまいりをしないでとびまわ
っていました、とか『あり』に関する話題が多かった。
でも日記の中で一番多かった話題は『きいちご』のことで、『今日うちのまえになっているきいちごをあら
って食べました。きいちごはとてもあまくてすっぱかった。』ということを4日連続書いて、2日とんでまた
書いていた。
で、傍らに先生がコメントをかいてくださってるんだけど、始めのうちは『よかったですね。』とか『先生
も食べたいな。』などとあるのが、5日目くらいになると、『そんなになっているのですか。』『よっぽど
きいちごがすきなのね。』なんて投げやりなコメントが書かれてあった。先生もコメントに困ったことだろう。
しかしそれよりも、そんな4
日も5日も連続して私はきいちごしか食べてないのか!なぜそんなに?と思うの
である。もうすぐきいちごの季節。でも自生してるきいちごを摘んで食べるなんて、ずっとしていない。

6月4日(月)

夏バテからやっと復活したと思ったら、今日は気温29℃。夏ですよ、もう。29℃なんていったら。
今からこれだと、8月とかどんなことになってしまうのか。ライブもあるというのに。
8月のライブはさっそく告知したとおり、カーネーションから棚谷さんが出演してくださることになった。
棚谷さんは以前関島さんと一緒にバンドをやっていて、その当時のは私も見たことがないのですが、今回
関島さんと一緒にステージに立つのは15年ぶりぐらいだそうです。そして夏秋さんと私、それからたぶん
ほかにもゲストミュージシャンが出演してくれると思いますが、我ながら楽しみです。
何か楽器もほしいところだなあ、と思っていたところ、古道具屋さんでオートハープを見つけたので、試し
に見せてもらおうとすると、店員さんが変な顔をして『オートハープですよ?オートハープっておじさん
が弾くやつですよ?』と言っていた。別におじさんじゃない人が弾いたっていいじゃないか、と思い、無理に
見せてもらいましたが、やっぱり買うのはやめました。あ、別におじさんが弾く楽器だから、という理由でや
めたわけではないです。
ところで、今日街ですっごくひさしぶりに、ポンポンを持った女子高生を見ました。
ポンポン、と私は呼んでますが、シャカシャカのビニールひもを裂いてつくったみたいな、ほら、チアガール
が持ってるあのふさふさの玉です。あれって、『ポンポン(pon-pon)』とは言わないのですか。
私の小学校では、あれ(もちろん『ポンポン』と呼ばれていた)の管轄はバトン部でした。バトンは6年生にな
らないとやらせてもらえないので、5年生があのポンポンを持たされて運動会などでやっていたものです。
このところあまり見かけなかったので、ちょっと楽しい気分になりました。
ポンポンが話題にのぼったところでついでなんですが、耳かきのおしりについてるあのふわふわの玉のことを
なんと呼ぶのか、というのはよく話題になりますよね。でも、その結論というか、正しい名称を私は聞いたこ
とがないのです。みんなそれぞれに自分はこう呼んでいる、ということはよく聞くのですがね。
で、正しくは何と言うのでしょうか。ちなみに、私はそれを『ぽやぽや(poya-poya)
』と言っています。

ポンポン(左)、ぽやぽや(右)。

6月3日(日)

な〜んかもう夏バテ?って感じでビミョーに食欲がないので、こんな時は、と思い、いただきものの
水栗羊羹なるものを食べてみた。
小布施堂というお店の『水栗羊羹』というそれは、水羊羹が栗色をしていて、いわゆるあんこ色ではない。
実は私は小豆のぶつぶつがグリーンピースより嫌いなので、おまんじゅうというものはほとんど食べない。
でも伊勢の名物『赤福』とか、水羊羹とかのさらしあん系のものは食べられるのです。
で、このいただいた小布施堂の水栗羊羹はほどよい甘さで、つるんつるんと美味しい。今日のような時にぴ
ったりでした。
ところで羊羹といえば、あのふかーいこげ茶色のずっしりした某有名店の羊羹が有名ですね。
水羊羹を食べながら私が何年か前にドイツに行った時のことを思い出しました。
私にはパン職人のお友達(←つい2日ほど前に遊びに来た人。そして根津で一緒に住職にお説教された人。)
がいて、彼女がパンの勉強をしにドイツの知り合いのところへ行く、というので私もついて行ったのです。
行った町はドイツでも小さい町のシュヴァービッシュハルという所でした。で、彼女の知り合いはもちろん
パン職人。私はぜんぜんパンには関係ないのだけれど、せっかくなので一緒に朝3時頃起きて、パン工房を見
せてもらったりしました。
で、何が羊羹なのかというと、ドイツに滞在する間何かとお世話になるだろうその知り合いと、そのパン工房
の人たちに、日本からお土産を持って行ったのです。それが羊羹。『やっぱり日本的なものがいいよね〜』
などとよけいなこだわりを持ったのがそもそものマチガイでした。
休憩の時間になって友達が羊羹を差し出した途端、なごやかなパン工房の空気が一転。にこやかだったドイツ
職人達は急に気難しい顔になり、羊羹をまじまじと見ては『この黒い重いかたまりは一体何だ?』とか『日本
人はこんな黒いへんなかたまりを食べるのか?』とか質問をし、ほんの3mm位かじると、
口々に『俺はいい』、
『俺もいらない』と言い出したのです。
そして、『キミたちは好きなんだろ?』『なら全部食べてくれ』とぶ厚く切った羊羹をこちらへ差し出す。
でも実は私も羊羹大嫌いなのです。うっそ...。コレ、食べるの?いま?
ドイツ人は微笑みながら羊羹をすすめてくれる。私は泣きそうになりながら黒いかたまりを食べました。
日本でも食べない羊羹を、遥かドイツの明け方にパン工房で、ドイツ人にすすめられて食べている私。考えて
みると変な日独交流だ。
あと、余談だけどドイツで驚いたのは、自動販売機で売っている飲み物にはほぼ100%といっていいほど炭酸
がはいっていたことです。水にも、アイスティーにも。炭酸が苦手(すぐお腹が膨れてしまうので飲めない)
の私には結構つらかった。以上、ちあぽん食堂ドイツ情報でした。

ドイツ職人は羊羹が苦手。

6月2日(土)

ここんとこ出歩きすぎで、ついにバテた...。
今日は日比谷野音へ実力派ギタリストが一同に集うイベントを見に行く。鈴木茂さんのステージでは
青山さんや大田さんが出演。キーボードは伊藤さん。
しかし私は途中でふらふらしてきて、あんまりちゃんと聴いていることができず、残念だった。
もう立っていられないほど眠くなり、睡魔に襲われるというのはこういうことをいうのだ、と知った。
電車の中で立って寝ていてひざがカックン、となる恥ずかしさもわかった。
前、中央線の中で、座ってる女の人が、ぐでんぐでんに寝ていて、その人の前に棒につかまって立っている
男の人もぐわんぐわんに寝ていて、二人は全然他人同士なんだけど、電車が揺れる度に男の人が棒を軸
にぐるーんと回ってきて、ちょうど女の人のとキスしちゃいそうになるので、見ててすごくハラハラした。
男の人は足もヨロヨロしてるのに、棒を握った手だけはどんなに揺れてもしっかり離さず、ぐぃーんと
女の人の顔に急接近していく。で、見ているほうが『あぁ〜!!』と思うギリギリのところで、うまく
ストップしたり、電車がまた揺れたりして結局キスはせずに済んでいた。
私はよく電車の中なんかで無意識に人のことを見ているらしい。
この前も向かい
に座った女の人がお化粧を始めたのだけど、鏡をひざの上に置いたままバッグの中をが
さごそするものだから、『ひざの鏡、落ちるよ、落ちるよ、鏡....』と思って見てるうちに、やっぱりバ
ターンと落ちた。で、私は思わず『あっ!』とすっとんきょうな声を出してしまって、鏡を落とした
その人より、私のほうが注目されて大変恥ずかしい思いをしました。一点に意識を集中しすぎるのも困るね。

6月1日(金)

すっかり遅くなってしまいました。今日はなんだかすごく密度の濃い一日。
そして、知らない人によく話し掛けられた一日。
遊びに来ていたお友達と根津、谷中を散歩する。といってもそこに住む人の散歩じゃないので、
どうも観光客臭さがにじみでてしまう。で、そんな私たちがふらふらと道を歩いていると、正面から
ジーンズのベストを着たおじさんが自転車にまたがって来て、私たちの前でキキーッと止まると、
やにわに『あんたらどこ行きたいかわかってんの?!』と言う。
驚いて絶句していると、『この辺の散歩に来たよその子だろうけど、散歩というからには井戸の場所や
長屋の場所を知ってんだろうね?!』とチャキチャキの江戸っ子弁(←はひふへほがさしすせそになっ
てしまう)でたたみかけられ、その道路端で後15分ぐらいつかまってしまった。
最初へんなおじさんと思ったが、よくよく聞いてみると、その人はこの近くのお寺の住職(←絶対そう
は見えない)で、こういう私たちみたいなのがチャラチャラとうろついているのを見て、黙っていられ
ないらしい。、で、その住職の
話を聞いて、『行け』と教えられた古い井戸を見に行き、その後純喫茶
に入ってバタートーストを食べ、80歳のおじいさんが一人できりもりしているいなり寿司の店でおいな
りさんを買った。
それからお友達を送って有楽町へ出て、『辛来ライス(カライライスと読む)とコーヒーの店ニューキャ
ッスル』というこれまたすごい店で辛来ライスとコーヒーを食べた。
ここも古くてめちゃイイ感じのお店で、カライライスというのは特製のカレーライスのこと。盛りの段階
が多い順に蒲田、大森、大井、品川となっており、大森(←大盛り)がいわゆるレギュラーサイズにあたる。
それより大盛りにしたい人は、蒲田(←大盛りの次)、大森より少なめがいい人は大井(←多い)、それ
より更に少なめは品川(大井の手前)と注文する。
すると、にこにこ顔のおかあさんが、『はい、大森、到着でぇす。』と出してくれる。ちょっと感動。
カレーも独特の甘味、辛味が複雑に絡み合ったおいしさでグー。アイスコーヒーは最初から甘いけど、銀座で
320円という安さです。でもなんといってもたまらないのは純な感じの店構えです。有楽町のニューキャ
ッスル、絶対行ってください。以上、ちあぽん食堂グルメ情報でした。
そして友達を送って、赤坂へ東京中低域を見に行く。ゲストは鈴木慶一さん。とても楽しいライブでした。
川口さんや水谷紹さんらと少しお話しして帰宅。
テュリャテュリャなんか今日一日で一週間分のことをしたような気分です。テュリャテュリャテュリャテュ
リャテュリャテュリャリャ〜♪



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